夫と母はそれぞれ自宅に帰り、私は個室に移動。
一人でゆっくり幸せ気分で休めればよかったのですが、なぜかモヤモヤとした気持ちが襲ってきました。
一番気になったのは、なぜ母子同室なのに赤ちゃんが新生児室に預けられたままなんだろう?ということ。
忙しそうな助産師さんにあれこれ言うのもはばかられて、理由を聞くことができず、もやもやしたままベッドに入りました。後で聞いたところによると、出産当日の夜だけは私がゆっくり休めるように、との配慮だったそうです。
今思えば、そんなに焦らなくてもよかったと思います。でも、そのときは「早くおっぱいをあげないとまずいんじゃないか?」「もっと抱っこしたかったのにできなかった。したほうがいいんじゃないか?」という考えに捉われてしまっていました。
出産したばかりの晴れ晴れとした気持ちは薄れて、じわじわと忍び寄るマタニティブルーズの影……。そんな思いとは裏腹に、翌日からは怒涛の新生児お世話マラソンがスタートするのでした。
<つづく>

著者
イラストレーター 和田フミ江
姉妹の母。趣味はゲームと旅行と美味しいものを食べること。著書に「お母さんまであとすこし!」(
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