なかなかずりばい、ハイハイをしない息子
母子健康手帳に、ハイハイは生後7カ月過ぎから9カ月に約9割の子どもができるようになると記されていました。しかし息子は生後8カ月になってもずりばいをせず、寝返りで転がって移動したり、眠っているときや座るときに足をクロスさせることが多かったりして、気になっていました。
ネットで調べるとハイハイをしないのは成長に悪い影響がある、気にしなくて良いなどさまざまな意見がありましたが、やはり母親としてはハイハイをしないことが気になってしまうものでした。
見てしまった……「シャフリングベビー?」
かかりつけの小児科では、予防接種や風邪で診てもらったときに発達についての相談もしていました。ある日予防接種で小児科を訪れた際の出来事です。先生が使うパソコンに息子の通院履歴や状況が載っている画面がふと見えてしまいました。前回まだハイハイをしないことを伝えていたこともあり、メモ欄には「シャフリングベビー?(※)」と書かれていました。
ハッキリと「発達が遅い」と言われたわけではないですが、「やっぱり他の子より成長も遅いし、息子はシャフリングベビーなんだ……」と。先生がそう書いていたことがショックでした。
(※)シャフリングベビー:ハイハイを始める時期を過ぎても、おすわりの姿勢のまま、おしりを浮かせて、両足でこぐように前進する赤ちゃんのことを言います。シャフリングベビーの場合、ひとりでじょうずに歩けるようになれば、その後の運動発達は問題ないことが多いとされています。しかし、一見シャフリングベビーのように思えても、ゆっくりと運動発達をする赤ちゃんに、筋疾患、脳性麻痺などの中枢神経疾患、運動失調、骨・関節疾患が見つかるケースもあります。お子さんがシャフリングベビーではないかと感じた際には、保育士や医師に相談しましょう。
整形外科、区の発育相談に
生後8カ月になってもまだずりばいもハイハイもしないことを伝えると、念のため整形外科に行って診てもらっても良いかも、と紹介されました。紹介された整形外科では股関節の開き具合や、両足のシワの寄り具合が左右対称かを確認してくれました。骨に異常はなさそうなので、レントゲンを撮る必要はないとのこと。
また、住んでいる区でも保健センターで発育の相談をしていることを知り、発育専門の小児科医が診てくれるとのことで行ってみました。実際に足を触り、座っておもちゃで遊ぶ様子を確認し、「足は変に筋肉が硬くてクロスしてしまうということでもないし、今触った限りは問題ないと思いますよ。座るのはしっかりできているし、ハイハイももう少し様子見で大丈夫」という言葉をいただき、安心しました。
突然ハイハイをするように!
生後9カ月を過ぎたころ、息子はずりばいで進むようになりました。相変わらず寝返りでコロコロ移動したり、ずりばいをしたり。それが息子のペースなんだなと思いました。
しかし生後11カ月を過ぎたある日、ふと息子に目を向けると、四つん這いの姿勢になり2、3歩前に進んでいたのです! あまりに突然のことで、それまで心配していたことが嘘のように、数日でどんどんハイハイで進んでいく息子の姿を見て私は安心感に包まれました。
周りと比べて発達が遅く、ずりばいやハイハイをしないことを気にしていましたが、他の子と比べず息子のペースを見守っていくことが大切なんだと学びました。また、困ったときは地域の病院や住んでいる区の支援を頼れることがわかったので、今後も育児で悩むことがあればひとりで抱え込まず、周りに助けを求めることも必要だと感じました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。
監修/助産師 松田玲子
著者:森まり子
1歳3カ月差の兄妹ママ。ワーママとして時短勤務をしつつ、ライターとしても活動中。