電話越しに聞こえてくる義母の怒りの声
息子が1歳になったばかりのお正月のこと。夫と息子とともに、私は義実家へ行きました。お正月ということもあって夫に手土産の購入を頼み、それを持参したのですが、私は中身を知らないまま義母にその手土産を渡しました。
そして何事もなく帰宅したあと、夫に姑から電話があったのです。夫が電話に出るなり聞こえてきたのは「手土産が気に入らない! お正月のあいさつにこんな物を渡してどういうつもり!?」という義母の怒りの声でした。
毎日続く義母からのLINE
義母から突然かかってきた怒りの電話に夫も腹が立ったようで、2人は1時間ほど電話で揉めていました。そのあと電話を終えた夫に話を聞くと、「お正月に持ってくる手土産はもっと豪華な物にするべきだ」と言うのが義母の主張だったようです。そしてその日から毎日、私の携帯には義母からの長文のLINEが届くように。
その内容は「あなたも息子も何もわかっていない」、「こっちはいろいろと助けてあげているのだから感謝の気持ちを込めてもっと高級な手土産にするべきだ」といったもの。私はもう謝ることしかできず、毎日のようにくるLINEが怖くて眠れない日が続くようになっていました。
突然の激しい動悸と息苦しさ
相変わらず姑からのLINEは続き、1カ月が経ったある日、家にいた私は突然息苦しさを感じ、同時に激しい動悸に襲われました。その症状は2、3分で治ったので、そのときは寝不足が続いたからかな?ぐらいにしか考えていませんでした。
しかし、それをきっかけに息子の予防接種の順番待ちやレジに並んでいるとき、車の運転中に信号待ちをしているときなど、外出先でも同じ症状が起きるように。電車やバスにも乗れなくなってしまい、これはおかしいと感じた私は心療内科を受診することを決意しました。
心療内科でパニック障害と診断
心療内科で下された診断はパニック障害でした。主治医の先生によると、育児疲れや寝不足によって疲弊していたところに、強いストレスが加わったことで発症したのではないかとのこと。日常的に薬を内服する必要はないものの、外出時などパニック発作を起こしそうな場面では、薬を内服するようになりました。
1歳の息子は卒乳していて、母乳を気にせず薬を内服できたので、それだけが救いでした。その後、私の病気のことは夫から義母に説明してくれることに。義母は私を追い詰めたことを反省し、謝罪してくれました。
私がパニック障害を発症してから6年が経っても、電車やバスの乗車、長蛇の列に並ぶという行為はできないまま。ですが義母に病気のことを伝えたあとは、あまり私へLINEをしてくることもなくなりました。そのため今ではゆったりとした気持ちで育児しています。私も義母にもう何も言われないように、手土産はもちろん、細やかなことにも気を配るように注意して、適度な関係を保っています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:森井さやか/女性・主婦。小学生と幼稚園児の男児2人、0歳の女児を子育て中。育児の経験やアパレル販売員をしていた経験を生かして、子育て体験談やファッション記事を執筆している。
作画:ぐら子
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています