虫刺され?いぼ痔?大したことではないと思い放置
それはゴールデンウィーク直前にやってきました。いつものように息子との散歩を終えて帰宅すると、「何だか今日は虫が多かったな。息子、刺されてないといいけど」と心配がよぎりました。しかし息子は刺されておらず、代わりに私のお尻に何だか違和感。「変なところを虫に刺されちゃったな」と思いながら、夫に「息子は刺されてなくて安心したけど、私がお尻刺されてたー!」なんて笑い話をしていました。
それからまもなく、今度はトイレのたびに痛みを感じるように。これは虫刺されじゃなく、もしかして痔? しかもいぼ痔というやつか!? 妊娠中、切れ痔にはなっていたけど、いぼ痔までできてしまったなんて……。ただ、すぐに病院に行くほどでもないと思い、そのままにしてしまいました。
すると、それからすぐ全身が筋肉痛のようになり、特に腰と股関節がだるくなってきました。もともと大きく生まれた息子はさらに体重が増え、抱っこのたびに足腰に負荷がかかっていたので、「この痛みも息子が順調に成長している証だね」なんて湿布を貼りながら悠長に構えていました。
陰部に激痛が走り病院へ
次の日、トイレで自分の陰部を見てみると、右側だけが大きく腫れてボコボコに! よく見ると、それは陰部からお尻まで続いていました。
その夜、陰部からお尻にかけての激しい痛みに目が覚め、痛みが治まることなく朝を迎えました。あまりの痛さにいつもの歩行もできなくなっており、これはおかしいと、タクシーでレディースクリニックへ。
先生の診断は性病ではなく、「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」。主に50代以上の人に多い病気で、体内に残った幼いころの水ぼうそうのウイルスが、免疫が低下した際に活性化し、帯状に水ぶくれができるというものでした。産後のママにも多い病気のようでしたが、私のように陰部からお尻にできるのは珍しいそうです。「厄介なところに発症したために気がつくのが遅れてしまったね」とのこと。
子どもへのリスク
今度は顔に発疹が! 慌てて近くの皮膚科に駆け込み、帯状疱疹のことも報告すると、「お子さんはすぐに小児科で肌を見てもらってください。乳児の水ぼうそうは新生児に比べれば重症化しにくいと思いますが注意が必要です」と言われ、 翌日、電話をかけた小児科を改めて受診することになりました。
私は他のお子さんにも感染させることがないように家で留守番をし、夫が息子を病院へ連れて行きました。戻ってきた夫に話を聞くと、今のところ息子には異常は見られないが、もうすでに感染しているとみなし、発症してもなるべく症状を抑える薬を服用して重症化を防ぐという方針になったとのことでした。
連休中は自分の経過観察と息子の体調チェックの毎日となってしまいましたが、まさかあんなところに帯状疱疹が出てしまうなんて、本当に衝撃でした。育児に全力で取り組んでいましたが、それが疲労の蓄積になり、結果的に息子を危険な目にあわせることになってしまいました。これからは育児も家事も完璧にしようとはせず、時には手を抜いて自分を労りながら過ごそうと思います。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
イラストレーター/さくら
監修/助産師REIKO
著者:みーふな
生後5カ月の男児の母。不妊治療を経験後、治療休憩中に待望の自然妊娠! 現在は育児休業中です。自分の経験を中心に執筆活動を行うべく準備しています。