こんなに通わなきゃいけないの!? 通院回数に驚いて…
保田さん:大変だったことはいっぱいありましたが、1番驚いたのが“こんなにも病院に行かなきゃいけないのか”ということでした。幸い、仕事の調整をして下さる方が女性だったので、ストレートに理由を伝え、仕事と妊活の両立ができたのですが、もし環境が違ったら、どう伝えるんだろうと思うことはありましたね。身体との調整になるので、前もって予定を組んでいたとしても、「やっぱり3日後に来てください」と言われることもあるので……。この調整は本当に大変でした。
ーさらに、金銭面にもかなり負担がかかりますよね。
保田さん:そうなんですよね。料金はすごく高いので働かなくちゃいけないのに、働けないというジレンマもありますし……。ほかにもいろんな意味で、精神的に疲労してしまうことも多かったですね。それに、妊活って毎月結果が明確に出てしまうので、苦しいんですよね。精神的にかなりデリケートになっていたなと思います。
ー妊活について取材をしていると、パパとの関係がぎくしゃくしてしまうご夫婦も多くないのですが、妊活当時の夫婦関係はいかがでしたか?
保田さん:うちも途中はギクシャクしていた時期がありました。妊活って、どうしても女性に負担がかかりがちだと思うんです。あとになって主人に聞いてみたら、私が落ち込んでいるときに、一緒に落ち込むのはよくないと思い、明るくしてくれていたらしいんですよ。でも、当時の私としては、同じ気持ちでいて欲しかったんですよね。その温度差が、よりつらく感じてしまいました。
ーその関係のすれ違いは難しいですよね。
保田さん:難しいですね。ただ、主人との子どもが欲しいからこそ妊活をする。主人が大好きだからこそ、子どもが欲しいんだという気持ちを大事にしなくちゃいけないと思っていて。なので、子ども欲しさにギクシャクして、そのまま離婚になってしまうということは絶対に避けたかったんです。それって、本末転倒になってしまいますよね。なので、苦しいときこそ夫婦仲良くいられる先に妊活があるということを考えるようにしていました。
つらい妊活。病院帰りに楽しみを作ることで乗り越えていた
ー妊活時の気分転換はどんなことをされていましたか?
保田さん:私は病院に行くことが何よりも嫌だったんです。病院に行くと検査の結果を聞かなくちゃいけないですよね。それが毎回いい結果ではないので、滅入ってしまったんです。なので、病院の帰りにお買い物をしたり、おいしいものを買ったりしていて。病院の帰りには、何か楽しいことがあると思うようにしていましたね。
ー自分へのご褒美は大事ですよね。
保田さん:そうですね。あとは、赤ちゃんができたらヒールが履けなくなるので、かわいいヒールの靴を履いたり、旅行に行ったり、妊娠中は食べられない生ものを食べたり……。そういった、今しかできないことを積極的にするようにしていました。
ー今、妊活をしているときの自分に声をかけるとしたら、なんて声をかけたいですか?
保田さん:とにかく頑張り過ぎないでと言いたいですね。妊活って、どうしても苦しいことが多いんですよ。だからこそ、自分を追い込まないで、少しでも気分転換する方法を見つけて、自分を甘やかすことをしてほしいですね。
ー妊活中は「~してはダメ」と言われることが多いですよね。
保田さん:そうなんです。例えば、「身体を冷やしちゃダメ」「これは摂らないほうがいい」など、すごく制限が多くて。ゴールがわからない中、ずっと制限して生きていくのは本当に苦しくなってしまうんですよね。だからこそ私は「この栄養を摂ったほうがいい」と言われるものや、「これが楽しいよ」と言われることを取り入れるようにしていました。いろんなことに制限をかけて苦しくなるよりも、頑張り過ぎない妊活も、良いんじゃないかなと思っています。
子どもの見本になれるようなママを目指して…
保田さん:もともと大雑把な性格なんですが、子どもができてからは子どもの見本になるように、見られて恥ずかしいと思うことはしちゃいけないと思うようになりました。基本的なお片付けや洗濯など、今までは“後でやればいいか”と思うことを子どものしつけのためにも、ちゃんとやらなくちゃいけないなと思っていて。改めてそういう部分を勉強し直しているところです(笑)。
ー子どもはちゃんと見ていますからね(笑)。では、最後にこれからママになる方、なろうとしている方にメッセージをお願いします。
保田さん:今、妊活中や妊娠中の方はこの状況下だからこそ、不安でいっぱいだと思いますが、それ以上に楽しいことが待っているので、今しかできないことを楽しんで欲しいですね。妊娠中に“これをやっておけばよかった”と思うことも、出てくると思うんですよ。例えば、旦那さんと2人の時間もそうですし、おなかの子どもをちゃんと動画で残しておけば良かったかなとか……。なので、今この瞬間の悔いがないように、思いきり楽しんでもらいたいと思います!
この度は取材にご協力くださりありがとうございました! 1つひとつの質問に対してしっかりと答えてくれました。「精神的にもつらかった」と話していた妊活時代を乗り越え、今では1児のママになった保田さん。インタビュー中、お子さんの話をするときはとても楽しそうにうれしそうに話すのが印象的でした! これからもお子さんのことが大好きな素敵なママでいてくださいね。
PROFILE:保田圭さん
1980年12月6日生まれで千葉県出身。モーニング娘。2期メンバーとしてデビューし、2001年4月に初代リーダー中澤裕子の卒業に伴い、初代サブリーダーに就任する。2003年5月5日に開催されたコンサートをもってモーニング娘。を卒業。2013年5月29日には結婚を発表し、現在は男の子のママとして育児に奮闘中!