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40歳目前で第3子妊娠、自分の両親はもう80代。今までで一番孤独な妊娠中に、私が相談した相手とは

40歳、3人の子を持つ共働き夫婦です。第2子を出産してから、頼りにしていた両親も80歳を超え、介護がよぎるようになりました。それでももう1人子どもが欲しかったため、5年にわたる不妊治療で第3子を授かり、私たちは出生前診断を受けようと決めました。しかし、第1子、第2子のころとは違い、周りに相談できず孤独を感じることに……。

高齢の両親。仕方なく受けた出生前診断

第3子の妊娠について、夫と私の両親は「2人で十分、もう手伝えない」「妊娠したら必ず出生前診断をしてほしい」と言われました。私たちも40歳近く、上の子どもたちのことを考え、不妊治療はあらかじめ出生前診断ができる病院を選択。

 

両親たちに出生前診断を受けるように言われたことはショックでした。しかし、今まで私たちの育児を支えてくれた両親も80歳を超え、介護も控えていると思うと、今後のことを考えて受けざるを得ませんでした。

 

検査で何かあったら職場で働けない?

不妊治療の末に妊娠し、出生前診断の説明を受けたとき、「もし陽性の場合はどうしますか?」と医師に聞かれ、ようやく私はもしかしたらわが子をあきらめることになるのかも……という現実と向き合うことになりました。そして、「もし妊娠をあきらめたら、今の職場で働けないかも」という考えがよぎったのです。

 

私の仕事は保育士です。妊娠報告後、園は私の体を気づかい、激しい労働に配慮してくれて感謝しています。育休後も絶対に復帰したい。でも保育園には障害を持った子どももいて、もしも今回の出産をあきらめることになったときは職場の目が気まずくて仕事を続けられないと思ったのです。今までだったらうれしい妊娠でしたが、孤独で悪いことばかり考えるようになりました。

 

 

園長に相談、教わった意外な国の違い

検査結果が近づくと不安で夜も眠れず、おなかを触ることさえためらい、泣いて過ごしました。元気がない私に園長から「どうしたのか言ってほしい」と声をかけられ、仕方なく出生前診断の話をしました。

 

園長は「私も15年前にフランスで出生前診断を受けた。フランスでは多くの妊婦が受けるし、その中に保育士も看護師もいるのよ」と教えてくれました。

 

国でこんなに違うなんて衝撃的でしたが、話を聞いて少し心が軽くなりました。知り合いでは受けた人がいなかったので、検査を受けることがめずらしく、悪いことのように感じていたのです。さらに検査費用も20万円以上。不妊治療で100万円かかっていたので、出生前診断は精神的にも金銭的にも負担は大きかったです。フランスは不妊治療も出生前診断も無料、検査後はカウンセリングが受けられるらしく、出産の支援が豊富だと思いました。

 

 

もし今後、同じ悩みを持つ妊婦さんが身近にいたら、園長のように私も声をかけたいと思っています。

 

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

※人工妊娠中絶は、母体保護法により定められた適応条件を満たしている場合に限り、施行されます。

 

 

監修/助産師 松田玲子


著者:巳村 糸

8歳、5歳、0歳の子どもを持つママ兼保育士。趣味は旅行、レジャー、ショッピング。家族5人になり、軽自動車を手放して7人乗りの天井が見える車を購入。この夏は初のオートキャンプを計画中。

 

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