外出先でのイヤイヤに手を焼く日々
息子が2歳を過ぎたころ、外遊びが好きな息子とは公園に行ったり、散歩をしたりとよく歩く毎日を過ごしていました。しかし息子は近所の決まった場所に到着すると、「抱っこして!」「歩けない! 嫌!」と座り込み、イヤイヤを訴えるように。毎回のように同じ場所でおこなわれるやり取りに、私は手を焼いていました。
時間があれば、その行動にとことん付き合うこともできましたが、時には「予定があって忙しいのに……!」と息子を叱ってしまうことも。私の余裕がないときほど息子のイヤイヤが強くなり、悪循環を感じていました。
子育て講習会に参加してみて
息子のイヤイヤ期をどうするべきか悩んでいたとき、住んでいる自治体が開催する子育て講習会の案内を見つけた私は、夫に息子を預けて参加してみることに。テーマが「イヤイヤ期の子どもと向き合うには?」という、そのときの私が一番求めている内容だったため、解決の糸口を探しに行きました。
参加して気が付いたことは、余裕がないときほど、息子のイヤイヤを強く否定してしまっていたことでした。悪循環になっていたことに気が付いた私は、次にイヤイヤしたときの対策を考えてみました。
イヤイヤへの対応を変えてみたら…
そしていつもの公園の帰り道、その日も息子は同じ場所で座り込み、「もう歩けない」とひと言。それに対していつもなら励ましたり、もう!と感情的になっていたりしたところを、「お母さんももう歩けない」と一緒に座り込んでみました。すると息子はイヤイヤせず、きょとんとした顔で私のことを見ています。
「お母さんももう歩けないの。疲れたよね? だから○○くん、お母さんのことおうちまで連れてって」と伝えると、息子はすっと立ち上がり私の服を引っ張りだしたのです。「動いて!」と言いながら服を引っ張る息子に、「力持ちだなぁ」「さすがだね!」と褒めながら自宅へ帰宅することができました。
イヤイヤ期とまっすぐに向き合うことで感情的になり気味だった私。息子に同調し、頼ってみるだけで反応がこんなに変わるなんて!と驚きつつ、これまでは息子の意見を否定していたという自分の余裕のなさに気が付くきっかけにもなりました。この体験がきっかけで、イヤイヤへの付き合い方が変わり、以前より余裕がもてるようになりました。
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監修/助産師 松田玲子 画/森田家
著者:伊藤 美里
3歳の男児の母。多忙な夫との3人家族で、ほぼワンオペ育児を楽しんでいる。料理と子どもが好きで、食に関する情報や自身の子育て経験を中心に執筆活動中。