40歳独身で乳がんになりました ~第4話~
エコー検査で、悪性の可能性が高いと言われ、その日のうちにマンモグラフィーとMRI検査を受けました。
マンモグラフィーを受けながら、この検査は痛いけれど数分で終わる。私はおそらくがんで、それはどのくらい苦しくて痛くて、どのくらい続くのだろう……。そんなことを考えていました。
その次はMRI検査。より正確に見るために、造影剤を静脈へ入れて撮影をすることに。
MRI検査の時間は30~40分ほどでした。このときは何を考えていたかまったく覚えていません。
その後、検査の画像を見ながら、先生から説明を受けたのですが、結果は「しこり19mm」「リンパ転移3つ」「乳管内に石炭化の形成」と、想像以上……。
「リンパ節転移って、もう絶望的なのでは?」
私は身近に乳がん経験者がいなかったのでそう思い込んでいたのですが、実際はそうではありません。
先生も「メディアで伝えられるものすべてを真に受けてはダメです。かと言って、今のあなたの状態を楽観視はできないけれど」と言っていました。
「ネットは間違った情報も多いし、変な先入観が植え付けられるばかりだから見ないほうがいいよ」と言う先生の言葉に、そのとおりだなと思ったのですが、「自分で調べて納得したい」「知りたいと思ったら知りたい」という私の性格的にネットを見ないのは無理だな、とも思いました。
でも、先生の言うことは本当にそのとおりなんです。しこりに気が付いたときの私がそうだったように、専門知識もないのに自分で情報を得ようとすることは、自分が欲しい答えを探す作業になりがちだから。
あのとき、自分に都合のいい情報をうのみにして検査を先送りしていたら、きっと後悔していたでしょう。
「じゃあ、私はこれからどうやって情報収集をして判断していけばいいの?」
でも、今はそこまで考える余裕もない。あとで考えようと思っていると、さらに先生から説明がありました。
この後、針でしこりの細胞を取り、約1週間後に検査の結果が出て良性か悪性か判明する場合もあるが、私の場合は検査の画像を見る限り、「95%の確率で悪性」だと。
エコー検査をした時点で何かもう確定みたいな雰囲気でしたが、これにて完全に乳がんが確定しました。残りの5%はきっと先生のやさしさなのでしょう。
私は泣きもせず、失神もせず、取り乱しもせず……。ピンと来なかったんでしょうね。
「自分は乳がんなんだ」と実感して泣き崩れるのは、もう少し先のことでした。
次回は今後の治療の進め方について、先生と話したときのお話をします。
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