産後の性生活を再開したのはいつ?
ベビーカレンダーでは産後の性生活に関するアンケートをおこないました。回答を得られた706人のうち、経腟分娩だった方は571人(81%)で、帝王切開だった方は135人(19%)でした。
性生活を再開した時期で一番多かったのは、産後12カ月以上でした。ついで産後2カ月、産後1カ月、産後3カ月、産後6カ月という結果となりました。
分娩方式で比較したところ、いずれも最も多かったのは産後12カ月以上でした。その後、経腟分娩では産後2カ月、産後1カ月・3カ月(同率)、産後6カ月の順、帝王切開では産後1カ月、産後2カ月、産後3カ月、産後6カ月の順でしたが、分娩方式によって産後の性生活の再開時期に明らかな差はありませんでした。
産後の性生活、どうだった?
再開時期に関係なく、経腟分娩をした方は「会陰切開の傷が裂けないか怖かった」、経腟分娩・帝王切開した方ともに「痛かった」という声が多く聞かれました。その一方で、「夫とタイミングが合ってうれしかった」「初めてのときのようにドキドキした」「久しぶりだったので燃えた!」という声も。
会陰切開や帝王切開後の傷は時間と共に回復し痛みも感じなくなってきますが、今までなかった違和感や痛みが性生活への不安につながることがあります。また、ホルモンバランスが変化することで腟が乾燥し、痛みが生じることもあります。潤滑ゼリーで潤いを補ったり、無理のない体勢をとるなども1つの方法です。
産後の性生活を再開できるのはいつから?
産後1カ月健診で問題なければ、性生活を再開することができます。これは産後産院から指導されていることでもあるので、その指示に従っている方がほとんどでした。しかし、アンケート結果では1%の方が産後1カ月未満で性生活を再開していました。
やはり産後1カ月健診を終えるまでは、子宮や傷の回復状況がわからないですし、感染のリスクもあるので性生活を控えたほうがよいでしょう。
また、産後1カ月健診で問題がなかったとしても、体調が十分に回復していなかったり、赤ちゃんのお世話に精一杯だったり、ホルモンの影響で性生活を再開する気になれないということもあると思います。
アンケートの回答でも、産後あまりその気になれない中、「夫に申し訳ない」「セックスレスになるのが嫌だった」という理由から産後の性生活を再開した方も少なくなくありませんでした。中には「夫が無理矢理」という方も。
性欲には男女差、個人差があること、産後のママの心身の状態やお互いの気持ちを共有し、夫婦のコミュニケーションについて話し合うことも大切です。
産後の性生活で気をつけることって?
産後の生理が再開する時期には個人差があります。母乳育児をしていると生理再開は遅くなる傾向がありますが、母乳育児中に生理が再開することも多々あります。
排卵は生理の前に起こるので、「生理がない=妊娠しない」ということではありません。生理が来ていないから大丈夫!と避妊をしないでいると、予期せず妊娠してしまうことも。また、生理が再開したとしても、妊娠前のような生理周期にすぐ戻るとは限りません。望まない妊娠を避けるためにも、必ず避妊をするようにしましょう。
産後すぐの避妊方法は、コンドームによる避妊が適しています。そのほか低用量ピルやIUD(子宮内避妊具)という方法もありますが、適した時期、使用できない人などがあるので医師の診察が必要になります。
性行為は子どもをつくるだけでなく、お互いのきずなや愛情を深めるための方法の1つでもあります。とはいえ、産後は妊娠前のようにはいかないことも多いかと思います。しかし、妊娠・出産を機にセックスレスになる夫婦が多いのも現実。お互いの心身の状況を共有し、理解することが大切です。今はコロナ禍で難しいかもしれませんが、マッサージやハグなどのスキンシップから始めて見るとよいかもしれませんね。
※調査概要
調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」のサービスを利用された方
調査期間:2021年10月28日~2021年11月10日
調査件数:713件