家族をつくりたい!同性カップルの妊娠・出産に立ちはだかる壁とは?
この動画では、長村さんとパートナーの女性同士のカップルの「子どもを持ち、家族をつくる」ことについてのお話を中心に伺っています。
子どもを持つという選択に至るまでの経緯や、実際に女性同士のカップルが妊娠し、子どもを出産するにはどのようなステップを踏んでいくのか、そこに立ちはだかる課題や注意点など多くのリアルを詳しくお話してくれています。
ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声をご紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。
妊娠に至るまでの経緯は?
長村さんの場合は、長村さんと女性パートナーの共通の知人に当たる外国籍の方に、ドナーとなってもらい精子提供をしてもらったそう。
長村さんとパートナーの方との間ではお付き合いをはじめる段階の頃から、「子ども」についての話をしており、長村さんが将来子どもを持ちたいという思いがあること、また、パートナーとなる女性が違う考えを持っているのであれば一緒になるという考えはないことなどをじっくりと話し合っていたそうです。
同性カップルが子どもを持ち、家族を作るというモデルがまだまだ少ない中で、なかなか長村さんの意思を理解してくれる方が少なかったり、周りにそのようなモデルの家族が少ない分、出産を経て子育てをし、家族として過ごしていくというイメージがしにくい…という現実もあるのだとか。
同性カップルの間に生まれた子どもはかわいそう?親のエゴ?
何年も前からメディアで同性カップルの間に子どもが生まれたという記事が出る度に、「子どもがかわいそう」や「親のエゴで子どもを持つのか」などの反応が多く寄せられるそうです。そのような反応は今でも変わらないのだとか。
しかし、長村さんは「同性カップルの間に生まれた子どもが「幸せ」か「幸せじゃない」かは、その子が決めること」だと強くおっしゃっています。
また、親のエゴで子どもを持つのかという言葉に対しては、同性カップルだけに限った話ではないともお話しています。
まだまだ、世間の「同性カップル」に対する理解が追いついていないというのが現状なようです。
周囲に言われてショックだったこと
親に同性カップルでの妊娠を伝えるということも勇気が必要なことだと長村さんはおっしゃっています。
長村さんの場合は、母親に妊娠を伝えた際に初めは「ショックだ」と言われたそう。その言葉が長村さん自身にとって辛かったそうですが、今現在は、お母様も気持ちを切り替えて全面的に応援してくれるような体制になっているのだとか。
親や近くにいる方が味方になってくれるというだけで、不安な妊娠や出産もなんだか心強くなりますね!
辛かったことや差別はある?
日本では同性婚が法律で想定されていません。そのため、まだまだ受け入れ体制がしっかりと整っていないのが現状です。
「同性同士(パートナーも女性)で子どもを持つってどういうことなの?」となかなかイメージがしにくく、疑問を持つ方が多いそうです。
差別をされているのか、されていないのかはそれぞれの環境によっても大きく変わってくるようです。
また、日本では法的に同性パートナーとの婚姻が認められていないので、カップル同士や生まれてきた子どもと「血のつながりを持つことができない」「法的なつながりがない」という点も辛く、悩む点だと言います。
法的な支えがあると色々な面で責任がでたり、ストッパーになってくれたりもするのでは?とおっしゃっています。
女性同士カップルならではの悩みとは?
女性同士のパートナーの場合、1人が子どもを産んでさらにその後パートナーも子どもを産み、兄弟や姉妹を作るということも増えてきているそう。
女性同士のパートナーの出産での悩みとは
子どもを産んだ方と、産んでいないパートナーとで気持ちのギャップが生じやすいそう。子どもによって、2人の関係が壊れてしまうのではないか・・という不安から別れの原因の一つになってしまうこともあるようです。
長村さんは、法的に「結婚」という選択肢を得ることがでいないが故に、どうしても不安定な状況下に置かれてしまい、不安が余計に強くなってしまうということがあるかもしれないともおっしゃっています。
気持ちを伝えることが大切
家族を作っていく上で、パートナーにも産まれてくる子どもにもしっかりと自分の気持ちを伝えていくことが大切。
「あなたが大切だよ」ということを伝えて、しっかりとした家族やパートのとの関係を築いていくことが大事なんですね。
子どもへはどのように伝える?
子どもには、この家族のカタチをどのようにして伝えていくのかも大切なこと。
長村さんの場合は、将来子どもが大きくなって、ドナーと会いたいと言われたら会わせるつもりでいるそう。また、母親が2人いるという家族のカタチについても隠すことなく話そうと思っているそうです。
子どもとの関わりの中で、どのような関係性を築いていくのかが大切ということですね。
家族のカタチは「普通」か「普通じゃないか」で見るのでない
周囲の人からは、「普通」か「普通じゃないか」で見られることが多く、もしかしたらいつか子どもが大きくなった時に「その家族のカタチは普通じゃない」と言われる時がくるかもしれない。しかし、その時には「どれだけあなたのことを望んで私が産んだのか」ということを子どもにしっかりと伝え、決して悪いことをしているわけではないし、この形も家族のカタチの一つであるということを包み隠さず話していくことが重要であると長村さんは考えています。
どんな家族をつくっていきたいか
もうすぐ出産を控えている長村さん。どんな家族をつくっていきたいのか?という質問に「子育てを通して、色々な人を巻き込んでいけたらいいな」と思っているそう。
家族のような関係性をいろんな人と育むことが、広い意味での「家族」というものになっていくと良いですよね。
この動画では、長村さんとパートナーさんがどのような気持ちで妊娠・出産のステップに進んでいったのかや、同性パートナーだからこそ起きる悩み、妊娠するまでの様々な課題についてより詳しくご紹介しています。ぜひ、動画もご覧くださいね。
家族のカタチは様々。そして子どもを持つ幸せのカタチというのもまた人それぞれです。
長村さんたちの家族のカタチについて、詳しくはYouTubeをご覧ください。
ベビーカレンダー公式YouTubeでは、女性同士カップルの出産動画も公開中。感動する出産動画をぜひチェックしてみてくださいね。