タイプによって選ぶものが変わります!子どもの将来のお金の積み立て方、どれが正解?

ファイナンシャルプランナーの大野先生が、教育費の積立や貯蓄、運用について教えてくれました。まずはどんなものがあるのかを理解してみましょう。正解の方法は一つという訳ではありません!あなたに合っているのは一体どんな方法?

この記事の監修者

ファイナンシャルプランナー大野高志

1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計 代表取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。

資産運用イメージ

 

お子さんが生まれた方からのご相談で、「学資保険に加入した方が良いのですか?」「子どもの学費はどうやって貯めると良いですか?」とのご質問を受けることがあります。2016年以降はマイナス金利の影響もあり、単純に学資保険をお勧めしにくい状況になっています。2022年3月現在で、お子さんが3歳未満の小さな時期から始める教育費の積立としての金融商品・制度を4点挙げ、メリット・デメリットをお伝えして参ります。

 

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1.学資保険

受け取れる時期と返戻率を確認しましょう

元本確保性……★★ (満期まで継続すれば契約時に設定された学資金が受け取れます。)                                            期待リターン…★  (満期まで継続した場合の返戻率は保険料の102%~109%程度、中には元本割れするものもあります。)                       取扱いできる主な金融機関…生命保険会社、生命保険代理店、生命保険の取扱いのある銀行等

 

学資保険(こども保険、こども共済など別の名称も)は毎月(半年に1回・年に1回にまとめて支払うことも可)保険料を支払い、満期に学資金を受け取れる保険です。また、契約者(多くの場合は父親か母親)が亡くなった場合には、その後保険料を支払わなくても満期まで保険が継続されます。将来の学費を貯めつつ、生命保険の役割も果たす商品ですが、2016年に始まったマイナス金利の影響で以前より返戻率(払い込んだ保険料総額に対して満期で受け取れる金額の率)が低くなってきています。

 

また、受取時期を20歳、22歳などの18歳以降に設定しているものや、払込期限を10歳や12歳などに早めているものも増えてきました。保険会社によっては死亡保険の部分を手厚くする一方で満期を迎えても元本割れするものもあるため、加入する際には満期の返戻率や受け取れる時期を確認するようにしましょう。

 

2.積立定期預金

元本割れしたくない人に向いています

元本確保性……★★★(原則として1千万円以内の元本はいつでも確保されます。)   期待リターン…★  (1年金利で0.01~0.02%程度、キャンペーン等で金利が高くなる場合もあります。)                                        取扱いできる主な金融機関…銀行、信用金庫等

 

いつでも元本割れしないもので貯めたい場合は、毎月積立の定期預金が選択肢となります。勤務先に財形貯蓄の制度があれば、給与から直接積立ができます。普段、生活費の出し入れに使っている普通口座に10年以上先に使う進学費用を混ぜて預けておくと、具体的にいくら準備できたか分かりにくく、その他の目的に使ってしまう可能性もあるため、口座を分けて毎月決まった金額を積み立てると管理がしやすくなります。

 

普通預金等と合わせて1000万円以内であれば銀行等が破たんしても保障されますし、中途で解約した場合でも利息は減るものの元本は保証されますので、元本をいつでも下回りたくない人は積立定期預金が適しています。

なお、マイナス金利の影響を最も受けていますので、2022年3月時点では、年利0.01%~0.02%の金融機関が多く、ほとんど利息は期待できません。

 

3.外貨建保険・変額保険

リスクや種類を確認しましょう

元本確保性……★    (中途・満期ともに元本割れする可能性があります。)      期待リターン…★~★★★(為替や運用の状況で結果が異なります。満期時に20%以上増えることもあります。)                             取扱いできる主な金融機関…生命保険会社、生命保険代理店、生命保険の取扱いのある銀行等

 

学資保険の返戻率低下や販売停止の代替商品として、多くの保険会社や保険代理店で外貨建保険(アメリカドルやオーストラリアドルでの積立)や変額保険(株式・債券等で積立・運用する)の提案・販売が増えています。外貨や株式・債券で運用すれば、従来の学資保険よりプラスになる可能性が期待できる反面、為替相場や相場環境によっては元本割れする可能性もあります。

 

15年から20年の積立・長期運用であれば、短期で運用するよりリスクを低減することもできますが、常に元本を確保することはほとんどできません。貯蓄性のある保険は終身保険タイプ(保障期間が一生涯)と養老保険タイプ(保障期間が一定期間)の2種類に分かれますが、多くの場合は養老保険タイプの方が返戻率は高い場合がほとんどです。検討する際は価格が変動する要因や、保険の種類も合わせて確認するようにしましょう。

保険の担当者の説明を聞いて理解・納得ができない場合には、別の方法での積立を考えたほうが良いでしょう。

 

4.つみたてNISA

少額・非課税で積立運用できます

元本確保性……★    (中途・満期ともに元本割れする可能性があります。)     期待リターン…★~★★★(運用の状況で結果が異なります。)            取扱いできる主な金融機関…証券会社、証券の取扱いのある銀行等

 

つみたてNISAは2018年から始まった、20歳以上の人が1年あたり40万円までの金融庁が指定した投資信託(2022年2月末時点で208種類)を最長20年間、非課税で積立ができる制度です。
 

積立の目的は子どもの教育費の準備に限らず、定期預金や保険と異なり、当初から満期が決まっているものではないため、時価での評価とはなりますがいつでも換金ができます。通常の運用や預金の場合は収益や利息に対し20.315%掛かる税金が、この制度を使うと0になることが主なメリットです。その一方元本保証がなく、選択肢が多いため自分で投資対象を組み合わせる必要がある点がデメリットです。

 

3.の外貨建保険や変額保険と同様に価格変動によって受け取れる金額も上下しますが、保険の機能(契約者が亡くなった場合にも満期保険金が支払われる機能)がなく、そのコストがないため、同じ内容の運用であれば、つみたてNISAで投資信託を運用した方が将来手にする金額は多くなります。逆に投資信託は選択肢が多いため、ご自身で判断ができない場合や勧められた内容が理解できない場合には、見送ることも必要かと思います。

 

ご自身で勉強をしたり、証券会社や銀行の担当者やファイナンシャルプランナーなどに適切なアドバイスを受けたりして、上手に活用すれば、毎月積み立てた金額より多くの金額を受け取る可能性が上がるので、まずは最低限の金額(証券会社によっては500円~1000円の場合も)から始めてみることも一つの選択肢かと思います。

 

まとめ

どの積立を選ぶにしても、一長一短ですべてにおいて優れている積立方法はありません。そのため、複数の組み合わせができる場合は、最初は手間もかかりますが、バランスの取れた積立をすることができます。例えば、予算が月3万円ある場合には、1万円をつみたてNISAの投資信託で積み立て、1万円を学資保険、1万円を積立定期預金にすれば、受け取る金額の収益を期待しつつ、3分の2は満期まで継続すれば元本も確保できます。

元本の確保を優先するか、受け取る金額の増加を優先するか、ご自身やご家族の経験や考え方に基づいてご判断いただければと思います。

 

 

※元本確保性 (★、★★、★★★の3区分で判定。★が多いほど、元本の確保性が高くなります。)

※期待リターン(★、★★、★★★の3区分で判定。★が多いほど、受け取れる金額が高くなる可能性があります。)

※本記事は、特定の運用商品・保険商品を推奨するものではありません。価格変動のある外貨建保険、変額保険、投資信託等の運用商品の購入は、ご自身の責任・判断に基づいて行ってください。

 

 

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