長男の様子
長男の性格は穏やかで、いつも周りをよく見て観察しています。もうすぐ3歳ですが、お友だちや私たち親の行動を観察してマネすることはあっても「ぼくもしなきゃ!」と焦ることはなく、いつもマイペース。
もうすぐ幼稚園が始まるのに、おむつがなかなか外れなくて焦っている私があれこれ努力する様子を見て、ケラケラ笑っています。言葉はフランス語と日本語の2カ国語教育のせいか、まだあいまいで理解できる単語も少ないです。
許せない義父の言葉
そんな長男に義父は今までも「まだ歩かないのか! 同い年の従弟はもう歩いているぞ」と歩き始める1歳半まで言い続けました。そして、今では「まだこんにちはも言えないの? 教えなきゃダメだ」「3歳になってまだおむつなんて。幼稚園ではおむつつけてくれないぞ」と、会うたびに長男をからかうように声をかけるのです。
私は「義父がこの子を育てているわけではないのに。しょっちゅう会うわけでもないのに嫌味がひどい」と以前から不満をもっていました。そして……。
大反撃の私
夫の実家に遊びに行ったとき、長男をからかう義父に私は不満が爆発してしまいました。そして義父に、「保育士さんが、歩き始める平均年齢は生後16カ月から18カ月と言っていました。幼稚園の面談でも、多くの子どもが幼稚園に通うようになっておむつが外れると聞きました。言葉もうちは2カ国語で育てているから息子は覚えづらいんだと思います。成長は早ければいいということではなく、息子は息子のペースで育ってますから」と反撃しました。
すると義父は、「いやいや、かわいくて言ってるだけだから」と言葉を濁していました。私は思っていたことが伝えられて心がスッキリした気がしました。
今までの義父の言葉に対する不満が大爆発した私。毎回マイナスの言葉を長男にかける義父が許せませんでした。かわいくてからかうという義父の気持ちも、わからなくもないけれど、そのたびに息子が傷ついてしまいます。今回、保育士さんが言っていたと、専門家の知識を伝えると、結局義父は育児に詳しくはなく、他の身近な子どもと比べて言っているだけだと改めて気づきました。それ以降、義父は長男に対する言葉に気をつけてくれるようになり、マイナスなことは言わなくなり、平和に過ごせています。はっきり自分の意見を言うことも大切だと思った出来事でした。
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著者:岩見 エリ
2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。