保育園の問題を通して考えた子どもの幸せのこと
ーパパと育児の方針について、ご夫婦で意見が一致しなかったこともありますか?
高城さん:保育園に入れるか入れないかは2人の意見が一致しなくて、踏み切るまでに時間がかかりましたね。夫は保育園に通っていた人で、保育園はお友達がいっぱいで楽しい場所って感覚なので、私の仕事が追いつかなくなっているのを見てポロッと、「保育園に入れたら?」と提案してくれたんです。でも私は待機児童の問題もあるなかで、フルタイムで働いているわけじゃない私が”預けちゃいけない”って思い込んでいて。また、自分が息子から離れるのもつらい、もう少し面倒見てあげたい、という思いもあったので泣きながら悩みました。
ー悩んだ結果、保育園に通われたそうですが、どのように折り合いをつけたのでしょうか?
高城さん:夫の話を聞いていくなかで、「親が良いと思っている方法が、必ずしも子どもの幸せとは限らない」という結論になりました。夫は「亜樹が仕事をしている間ずっと部屋で遊ばせているよりも、保育園でお友達と遊べるほうが良い。息子はもっと遊びたがっているよ」って言ってきて。確かに、打ち合わせや仕事先では、息子が遊びたくて動き回ってしまうのを必死でおんぶしていたので、そこでふと「息子はこの時間に保育園に行けばもっといっぱい遊べるのかな?」と我に返ることができました。運良く枠があったので週3日から通い出して、いざ通わせてみると、私と遊んでいるときと全然違う遊び方を楽しんでいて、子ども同士の遊びって大事なんだなって実感しました。
ーパパも育児に積極的に関わっている様子がわかります。ご夫婦が育児で大切にしていることはなんですか?
高城さん:とにかく「明るく笑顔で」。あと「子どもの前では喧嘩しない」の2つですね。前のディズニー喧嘩(前回インタビュー記事参照)のときは、私が息子の前で泣いちゃって、生後9カ月の息子がしばらくは大きな音に反応して泣いちゃうようになってしまったので、息子の前では感情的に怒らないことを心がけてます。息子自身にも、嘘をつかずやさしい子になってほしいので、親がしっかり行動で示したいというのもありますね。もちろん、不機嫌になることもありますよ。でも最近は、私が夫にイラっとしてると、息子が「ママ怒らないで」って言うんですよ。そんなに顔に出てるのかな? やだ~って思います(笑)。
日々の楽しみや将来の夢をパワーに!
高城さん:1日を振り返ったときに、毎日思いますね。夫婦で寝かしつけを一緒にして、「あ、寝たね。かわいいね」「幸せだね」って息子の寝顔を見ているときが私たちの幸せ時間です。その余韻に浸りすぎると、過去の写真を振り返り始めて、私たちの寝る時間が遅くなるっていう(笑)。
ー聞いているだけで幸せな気持ちになりますね! 逆に、育児がしんどいなと思うのはどんなときですか?
高城さん:経験のある方が多いと思いますけど、やっぱりワンオペですね。私の場合は、1週間ほどワンオペが続くこともあるんですけど、特にコロナ禍で気軽に出かけられないですし、ずっと子どもとしか喋ってなくて、気が滅入ることがありました。そんなときは、次に家族が揃った日の計画を立てるんです。お出かけ先をピックアップしたり、みんなでおうち焼肉するとか、ケーキを買って食べるとか、小さな楽しみも作りながら、それをパワーに代えて乗り越えてます。夫も「いいじゃん!いいじゃん!」って乗り気になってくれるので、楽しみも増しますね。
ー大事なことですよね。では、育児をしながらのご自身のお仕事については、どんなスタンスでいらっしゃるんですか?
高城さん:育児の間は無理しないようにしています。とはいえ、昔から自分が頑張ってきた仕事だから、マネージャーさんとお話して「できるときに、できる仕事を!」という方針で、契約内容や環境を整えました。あと実は、いつかカフェをオープンしたいという夢があって、今はそのベース作りの時期かなと思って動いています。コーヒーの勉強をしたり、コーヒーショップのECサイトも運営していて。夫の仕事の都合でいろんな土地に住めることも、将来的にお店を出す場所を考えられるので、私たちの良いところだと思っています。カフェは夢だなぁ~。
ママは決して1人じゃない!頼って甘えて自分を大事に♡
ーベビーカレンダーでは、ママが頑張り過ぎない育児を「省エネ育児」と呼んで応援しています。高城さんの「省エネ育児」、何かありますか?
高城さん:省エネ育児、素晴らしいと思います!私は、”自分の感情に逆らってまで無理をしない”ってことですかね。例えば、プラレールのおもしろさがいまだにわかっていないんですよ(笑)。女の子の遊びなら任せて!って感じなんですけど、男の子の遊びには「ちゃんと付き合ってる風」なんです。全力で付き合ってあげられたら、めちゃくちゃ良いお母さんだなって思うんですけど、でも無理はしない。息子に「来て!」「見て!」って言われたらその場所に行くし、ちゃんと見るけど、周囲に危険さえなければ、”これは私が無になれる時間なんだ”って、全力で息子の遊びに付き合うのではなく、気持ちをオフにする時間にしています。
ー子どもの遊びに全力で付き合えないことに罪悪感を感じるママは多いと思うので、勇気をいただける発言です(笑)。
高城さん:SNSでは、しっかりしているところだけが出ているけど、無理もありますよね。プラレールは、息子に泣かれてしまうくらい作れないので、100円ショップに売っている線路柄のマスキングテープを模造紙に貼って、絵を描いて街を作って、そこに電車を走らせて遊ばせるとか、自分ができる分野に寄せるようにしています。「あとは自分でやってね」って感じで、私のなかでは結構手抜きかな。お出かけ先など危険があるところはもちろん全力ですけど、家のなかでは省エネにして付き合ってます。
ー育児中でも、ご自身の今や将来を大事にしているのがすごく素敵です。では最後に、これからママになる方にメッセージをお願いします。
高城さん:ママになると生活が変わってしまいますが、まずは自分を大事にしてほしいなってすごく思います。私も今回、2人目の出産後は、自治体のサポートも利用して乗り越えようと思っているんですけど、みなさんも何かあったときには、家族やお友達や自治体を頼ってほしいです。自分を大事にしてあげると、周りに頼りやすくなって、その分育児も楽しめるようになると思います。ママが思っているほど世間は冷たくないし、”決して1人じゃないんだよ”っていうのは覚えておいてほしいです。
お話を聞いていると最後まで明るく、沢山ご自身のことを話してくださった高城さん。この度は取材にご協力くださり、ありがとうございました! 省エネ育児については、そういう考え方もあるのか!と考えさせられたほか、”適度に息抜きをしつつ、頑張るところは頑張る”というオンオフの感じが、バランスが取れていて素敵だなと思いました。まだ出産まで日にちがあるかと思いますが、お身体に気を付けて妊娠出生活を十分に楽しんでくださいね!
▼高城亜樹さんのSNS情報一覧
Instagram:高城亜樹さんInstagram(外部サイト)
PROFILE:高城亜樹さん
1991年10月3日生まれで東京都出身。アイエス・フィールドに所属をしており、タレントや女優、YouTuber、女優としてバラエティ番組やドラマ、CMなどに出演。InstagramやYouTubeチャンネル「あきちゃのままチャンネル」では子育ての様子を発信している。2019年に2月にプロサッカー選手の高橋祐治さんと結婚。2019年11月に第一子となる男の子を出産。現在第二子を妊娠中。