友人から紹介された同業の彼
結婚前、男友達からとある男性を紹介されました。その人は、男友達の会社の先輩で、当時の私と同じカーディーラーの営業マン。5つほど年上でしたが年の差を感じないほど若々しく、若年にも関わらず営業成績トップで昇進まっしぐら。服などのセンスもよくて顔もそこそこのイケメン。友人いわく「彼女がいないのが不思議なくらい優良物件」と紹介されました。
彼はよく喋るタイプの男性だったのですが、紹介されてからはLINEでのやりとりがメインで、会うとしてもグループで遊びに行ってばかり。ただ、同業ということもあり、仕事の話や業界の話などで会話やLINEのトークは弾み、いい雰囲気に。また、お互い趣味がスノーボードと更なる共通点もあり、知り合ってはじめての冬に2人きりでスノーボードに行きました。
このまま交際に発展してもいいかも?
住んでいるところは雪の降らない地域だったため、ゲレンデに行くにも片道約4時間の車移動。車の運転は交代制で行くことにしました。
運転中は、運転の邪魔にならない程度の会話で、話題は仕事の苦労話やおもしろかった経験談などで盛り上がり、多少の沈黙の時間もありましたが、気まずい雰囲気にはなりませんでした。ここまでなら「このまま交際に発展してもいいかも」と思っていました。しかし、ゲレンデに到着してからは、徐々にその気持ちが薄れていくことになったのです。
彼のほうがスノーボードのスキルが上だったこともあり、私は終始教わる側でした。私も人並み以上には滑れたので楽しく滑ることが目的でしたが、彼はスキルを磨きたいタイプの人だったため、あれこれトリックといわれる技を披露したり教えてくれました。
教わるだけならよかったのですが、私の体の動かし方のどこが良くないとか、使用しているボードの性質を理解していないだとかダメ出しばかり。追い打ちでリフト乗車中は彼のアイテムの自慢話。体力的に疲れ始めたのも一因だったかもしれませんが、彼の話を聞くのが徐々に面倒臭くなっていきました。
デリカシーがない!
終盤、疲れが少し溜まり始めたころ、私は誤って滑走中に派手に転倒してしまいました。軽いむちうちのような状態になってしまい、すぐには滑れなくなりました。彼は心配して救護室を提案してくれましたが、そこまでひどくなさそうに感じたので断りました。
それがいけなかったのか、彼は「大丈夫なら、まだ滑れるよね」と何事もなかったかのように再出発。その後は帰る時間まで一切気を使わないどころか、帰りの運転も「疲れたから先に運転どうぞ」と言われたのです。仮にも軽症者の私は「あれ?やっぱりこの人無理かも……」と感じつつも、仕方ないと運転しました。
そして、帰り道も残りわずかとなったときでした。母親から「交通事故に遭ってけがをした」とLINEが入ったのです。幸いにも大きなけがではなく自宅に帰っているとのことでしたが、心配になった私は少しでも早く帰宅したい気持ちでいっぱいでした。
しかし彼は「心配だね。でも大きなけがじゃなくてよかったね。……じゃあ今日はもう着いたらそのまま帰っちゃうの?」と、まだ一緒にいたい発言をしてきました。このひと言に「やっぱりこの人、デリカシーがない! 無理!!」そう感じた私は「そうだね、今日はさすがに帰るわ」とバッサリ切り捨てて、あえて「また今度」という言葉は使いませんでした。
交際はもちろん、今日限りでこの人と会うのはやめようと見切りをつけたのです。
その後、彼とはLINEを数回やりとりして、それとなくフェードアウトしました。何度かしつこくLINEしてくることもあり、無視していましたが、それでも冬になるとこちらの都合はお構いなしに「最近どう?スノーボード行かない?」と連絡してくることまでありました。
収入や外見、共通の趣味といくら条件がそろっていても、デリカシーのない人は無理だということ、また、交際前にもかかわらず配慮の足りない人は、交際に発展して結婚ということになったら、きっと大変だと学ぶことができました。
著者/まさの
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