手術から54日目。こほこさんが病院を退院してから3回目の形成外科での経過観察の日でした。
傷の経過は順調とのことでこほこさんが安心していると、医師から「再建についてのハンドブックを作っている」ということを聞かされました。
再建のハンドブックを渡されて
私は自分が乳がんになるまで治療のことなんてまったく知りませんでした。告知をされたときも衝撃で頭が回らず、医師が説明してくれたことなんて右から左に抜けている状態。
そんなとき、このハンドブックがあれば気持ちが落ち着いてからきちんと治療について確認できていいよな、と思いました。
当然、私は何も知識がなかったので全摘といっても中身だけを取って、乳輪や乳頭は残しておけるものだと思っていました。
本当は乳房の再建と乳輪・乳頭の再建は別でおこなうし体形によっては自家組織での再建ができなかったりするのだそう。
乳がんになって、胸を全摘して再建するとなったときどんな選択肢があるのか知れたら気持ちは少しラクになるような気がしました。
がんの病理組織診断の結果を受けて、私はホルモン療法を始めていました。
その内容は、女性ホルモンであるエストロゲンを抑えるために「タモキシフェン」という飲み薬を毎日服用することと24週ごとに「リュープリン」という皮下注射を打つこと。
この日は血液検査をしたのですが、特に異常はないということでひと安心!
タモキシフェンはこれから10年間飲み続けなければならない薬なのですが、手術をした病院では2カ月分しか処方できないとのことでした。しかし、告知を受けた病院では3カ月分処方できるということだったので、その病院に転院することにしました。
乳腺外科の医師はどちらの病院でも勤務しているので、担当医が変わることはありませんでした。
タモキシフェンの副作用に悩んでいたのですが、もうすぐ職場に復帰する予定になっていたので薬についても少し相談しました。
こほこさんは形成外科で制作中のハンドブックを見せてもらったそう。乳がんになりショックや不安で戸惑うことが多かったこほこさんは「気持ちが落ち着いたときに治療について確認できていいな」と思ったのだそう。たしかに病気になったとき、正しい情報を手に入れることはとても大切なことです。こうやって自分の経験が誰かの助けになることはすてきですよね。
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