自分のことは後回しの日々
小さい子どもが2人いれば、自分のことはたいてい後回しです。新しい服を買うときも、子ども優先。外食で選ぶメニューも、子どものことを考えてチョイス。なんならトイレに行くタイミングも「今行くとぐずるから、我慢して子どもが寝てからにしよう」と考えます。夫が協力してくれれば多少違いますが、わが家はほぼワンオペ。ごくごくたまに数時間、私ひとりの時間がとれるくらいです。
私の日常にはたくさんの「ママだから我慢」がありますが、決してマイナスにとらえているわけではなく、自分が好きでしていること。我慢をしたほうが家の中がうまく回ることもあって、そうしています。
ある日飲み会の誘いが…
娘が4歳、息子が生後半年のある日、友人から「久しぶりに飲もう!」と連絡がきました。しかし、私は地元を離れていて、気軽に行ける距離ではありません。行くとすれば1泊。しかし、そのとき息子は哺乳びん拒否で母乳しか受け付けず、私は泣く泣く「まだ子どもが小さいから」と断りました。
私は「夫は気軽に飲みに行けるのにな、でもママだから仕方ないか」と自分に言い聞かせていました。
「母親なら我慢するのが当たり前」
義実家に行ったとき、夫が義母に、私が飲み会を断った話をしていました。すると義母は「そんなの母親なんだから当然! 我慢するのが当たり前でしょ! 母親が子どもを置いて出かけるなんて!」と厳しい口調で言ってきたのです。夫はそれを聞いて、うんうんと頷いています。
今まで自分で「ママだから我慢」と思っていたことに後悔はありません。飲み会に行かないのも自分で決めたことです。けれど他人に言われた途端、「母はこうあるべき」を押し付けられたように感じ、ものすごく不愉快になりました。
他人から言われるのは…すごく嫌!
そのときの義母の言葉はなんとか受け流しましたが、帰宅後、夫には「たしかに私は今は我慢が多い。でも他人がそれを強要するのは違うからね!」としっかり反論しました。夫は私の主張に驚いた様子で「え、ご、ごめん……そんなつもりじゃないよ」と歯切れの悪い返事。あまり深く考えずに義母に同調したようでした。
自分の中では「ママだから我慢」が当たり前になっていましたが、他人から言われると、途端にその言葉が不愉快に感じた私。他人から言われると「母親が犠牲になれ」と言われているようで、私自身が大切にされていない印象を受けました。
子育てで母親が我慢をする場面はたくさんあると思います。私は育児中に自分が我慢をすることに、そこまで不満はありません。けれど「母親でしょ」「自分のことは後回しで当然」と他人に言われた途端、自分という存在を消されてしまったようで、とてもつらい気持ちになりました。もし私が義母の立場になったら、「子育て頑張ってるね」と労る言葉をかけたいと思います。
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著者:山口花
田舎で1女1男を育てる母。コーチングの資格を子育てに生かしながら日々奮闘中。主に妊娠・出産・教育の記事を執筆している。