子どもたちと車に乗っておでかけ
ある日、普段は行かない、家から少し離れた公園へ遊びに行くことに。子ども2人を車の後ろの席に乗せ、3人でお話ししたり歌ったりしながら公園に向かっていました。私は初めて行く公園なので道を間違えないよう、ナビを気にしつつ運転。
時々、娘が「あ、ねぇねぇママ! 見て!」と話しかけてきても「ちょっと待って! 今、道を間違えたくないからあとでね!」と言うことが数回ありました。途中、お昼ごはんを買うためにコンビニへ。あれこれと迷いながら何を買うか決めていると……。
いかついおじさんが話しかけてきた!
「おっ」と後ろから声が聞こえたのでなんとなく振り返ると、そこにはちょっとコワモテのいかついおじさんが。邪魔だったかと思い場所を移動しようとすると、「さっき、あの〇〇号線走ってたよな」と話しかけられました。ドスの効いた声に一気に緊張し、とっさに「車線変更とかで迷惑なことしちゃったかな!?」と焦りました。
「え、はい……」と答えると、おじさんは子どもたちに向かってにっこり。そして「さっきあの道で止まったとき、おチビさんたち2人がいっぱい手を振ってくれたんだよ。長距離運転だから、こういう癒やしがうれしくてさ。いい子たちだね」と娘の頭をなでなで。どうやら私が知らぬ間に、後ろの席の子どもたちが、隣に止まった車のおじさんに手を振っていたようでした。
母が知らない間の出来事にびっくり
「え、そうだったんですか」と力が抜ける私。そんな私に娘は「えへへ、そうだよー」とニコニコしています。最後にお店を出る際、おじさんはコンビニで買ったであろうお菓子を子どもたちにくれました。
「申し訳ないです!」と断ろうとしましたが、「俺、なかなか自分の子に会えないからさ、俺のためだと思ってもらってよ」と言うので、ありがたく受け取ることに。そのままおじさんは大きなトラックに乗り込み、最後までニコニコと手を振りながら去っていきました。
「あの道、走ってたよな」と話しかけられたときには、コワモテなおじさんに正直焦った私。けれど実際には、お仕事中だったであろうにもかかわらず、子どもたちにやさしく接してくれた、やさしいおじさんでした。子どもたちにあたたかく対応してくれたことに、ほっこりした体験談です。
著者:山口 花/30代女性・主婦。田舎で1女1男を育てる母。コーチングの資格を子育てに生かしながら日々奮闘中。主に妊娠・出産・教育の記事を執筆している。
作画:こちょれーと
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています