コロナ禍での不妊治療に踏み切る!
2人目はずっと欲しいと思っていたのですが、私たちが本格的に2人目妊活を考え始めたのは、上の子が1歳9カ月のころ。上の子を体外受精で妊娠をしたので、凍結胚(凍結保存した受精卵)がありました。いつ終わるかわからないコロナ禍への不安がありましたが、凍結卵の保管に毎年、万単位のお金がかかっていたこと、さらには私が子宮内膜症を患っており、次の妊娠は早いほうが良いとのことで、なるべく早く妊活をしようと夫と話し合い、2人目妊活へ踏み切ることに。
クリニックの先生に相談したところ、内膜症のこともあるから希望しているなら早めにと言われ、すぐに凍結胚の移植をおこないました。
手が震えるくらいびっくりした妊娠判定
クリニックでの妊娠判定日の3日くらい前からつわりのような感覚が強くあり、自分で妊娠検査薬を使う前からすでに、「妊娠している」と感じるほどでした。受診日当日、内診をしている先生から胎嚢が2つあると言われ、びっくりしながらも内診室から診察室へ。
そこで先生から双子ですと伝えられました。診察が終わったあとの待合室でもずっと手が震えてドキドキしていたことを、今でも覚えています。しかし、なんだか言葉では説明できないドキドキでした。うれしい反面、大学病院への転院もあったので、これからどうしようと私は考えていました。
気持ちがラクになった夫からのひと言
クリニックを出たあと、すぐに夫に連絡をしました。経済的に子どもは2人までと夫婦で計画していたので、ワクワクと不安が入り混じっていました。
「胎嚢が2つあったから双子だった。でも、経済的に大丈夫かな。多胎児は早期入院とか長期入院が多いって聞くから不安だな」と伝えたら、「いい意味で大丈夫だよ。なんとかなる!」と夫は笑って言ってくれました。今考えるとなんの根拠もない、適当な返しだと思うのですが、なんだかふわっと安心したことを覚えています。
不思議! 二卵性の双子になった理由は?
移植した受精卵はひとつ。しかし、双子は二卵性でした。2回目の健診時、先生に理由を聞いてみると、タイミングもとるように指導を受けていたので、1つは移植した受精卵、もう1つはタイミング法による自然妊娠と説明されました。
1人目を妊娠するまでに不妊治療を始めてから3年ほどかかったので、まさか自然妊娠するとは思っておらず、先生からも「ごく稀です」と言われましたが、偶然にも要因が重なった結果、双子を妊娠するに至ったのです。
若いときから思い描いていた自分の人生設計で、「双子のママになる」というのはまったく考えたこともなかったです。そう思うと、普通に見える人生でも予想外のことが起きるということを感じました。3人のママになりましたが、毎日成長する上の子に双子。遊び方やイタズラの仕方も上の子と双子ならではの方法で、私たち親の考えていることを上回るので、日々おもしろく新鮮な気持ちで過ごしています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:やまぐち さき
2018年生まれの長女、2021年生まれの双子、夫との5人暮らし。子宮内膜症からの手術、不妊治療を乗り越えて育児中。闘病や不妊治療、双子の出産・育児の経験をもとにライターとして活動中。