赤ちゃんのお世話については、習慣的に続けていることもあり、これはいつまで気をつけるのかな?とふと疑問にもつことがあるかと思います。
今回は、多くのママやパパが迷いやすい赤ちゃんのお世話についてご紹介します。
哺乳瓶の消毒っていつまで必要?
哺乳瓶の消毒をいつまで行えばよいかという規定はなく、育児書やインターネットの情報もバラバラなことも多いため悩んでしまうママやパパは多いかもしれませんね。赤ちゃんの免疫は、ママのお腹にいるときに胎盤から受け継ぎ、出産後徐々に減っていきます。その後は母乳からの免疫に加えて、生後3カ月を過ぎると自分で免疫を作り始め、生後6カ月には大人の50%、1歳になると70%程度免疫が備わると言われています。そのため、一般的には自分で免疫を作り始める生後3カ月ぐらいまでは哺乳瓶の消毒が必要です。
その後は、指しゃぶりやおもちゃなどを口に入れるようになったり、離乳食も始まり、色々な雑菌が体内に入ってくるため、消毒をやめても良いとされています。
月齢に関わらず「消毒した哺乳瓶」を使用したほうが良い場合
上記で、生後3カ月以降は一般的には哺乳瓶の消毒はやめてもよいとお伝えしましたが、状況によっては生後3カ月以降も哺乳瓶の消毒が必要な場合もあります。
以下の場合は、月齢にかかわらず消毒した哺乳瓶を使用するようにしましょう。
①早産の赤ちゃんや、病気をもっている赤ちゃん。
➡︎十分な免疫獲得まで時間がかかる可能性があります。主治医や助産師へ相談してみるのがよいでしょう。
②雑菌が発生しやすい梅雨など高温多湿な時期。
③赤ちゃんが体調不良のとき。
➡︎免疫力が低下しやすく、病原菌への抵抗力が弱まるため。
赤ちゃん用の洗剤っていつまで使う?
赤ちゃんの洋服を洗濯する際には、赤ちゃん用の洗剤を使用しているという方もいるかもしれません。
一般的な洗剤に使われている、刺激が強い「合成界面活性剤」や、アレルギー反応を引き起こす可能性のある「蛍光増白剤」、洗濯後に成分が残りやすい「合成香料」、殺菌効果が強い「抗菌剤」などは、赤ちゃんの肌に触れると肌トラブルを引き起こす可能性があります。赤ちゃん用の洗剤は、これらの特定の成分を配合していないものを「無添加洗剤」として販売をしています。
赤ちゃんの肌の厚さは、大人の半分程度と言われており、バリア機能も弱いため、刺激の強い大人用の洗剤では、肌荒れやアレルギーを引き起こす可能性が高くなってしまいます。経済産業省なども、“できる限り乳幼児のよだれ掛け・肌着・オムツ等への使用をしないよう”と呼びかけるなど、赤ちゃん用の洗剤を使って洗濯することを推奨しています。もちろん、大人用の洗剤で洗ったものを着ても問題ないようでしたら、そのままでも大丈夫です。
赤ちゃん用洗剤を使う必要のある年齢は明確には決まっていませんが、アレルギー学会では1歳以下が最も皮膚が弱いとされているため、1歳を過ぎるまでを目安とするのがよいでしょう。また、体質は子どもによってそれぞれなので、1歳を過ぎていたとしても肌が弱い場合には継続して赤ちゃん用の洗剤を使うとよいでしょう。
分け洗いは、生後1カ月ぐらいまでが目安です。大人の衣類には、赤ちゃんの肌に刺激になる成分が付着していることもあるためです。
水道水っていつから飲んで大丈夫?
赤ちゃんが水道水を飲めるのは、離乳食が始まる生後6カ月以降とされています。また、それ以前の赤ちゃんには、基本的に母乳やミルク以外の水分は必要ないといわれています。
水道水の塩素が気になる場合は?
水道水を消毒するための塩素が気になる場合は、水道水を沸騰させた湯冷ましがおすすめです。しかし、水道水を煮沸することで消毒のための塩素がなくなり、細菌が発生しやすくなってしまうため、長時間の保管は避け余った場合は処分するようにしておきましょう。
ミネラルウォーターを飲ませる際の注意点
ミネラルウォーターを飲ませる場合は、種類に注意が必要です。ミネラルウォーターには硬水と軟水の2種類があり、硬水の方がカルシウムとマグネシウムが多く含まれています。小さな赤ちゃんの場合、硬水は胃腸に負担になってしまい、下痢をしてしまう可能性もあるので「軟水」を選ぶようにしましょう。日本の水道水やミネラルウォーターは、基本的に軟水で、海外産のミネラルウォーターは硬水が多くなっています。種類が分からない場合は、赤ちゃん用として販売されているミネラルウォーターを選べば確実です。
まとめ
赤ちゃんの様子やご家庭の考え方などによって、継続する時期は変わることもあるかもしれません。一つの目安をしていただけるとよいかなと思います。
引用参考文献:アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021|日本アレルギー学会・日本皮膚科学会