パニ子は30歳のパート主婦。1年前に夫・ユウスケとお見合い結婚をしました。ユウスケは、パニ子の父の取引先の社長の1人息子。最初は愛想も良かったのですが……
見合い相手の社長息子は、ドラ息子
ユウスケは結婚した途端本性をあらわし、わがまま放題の自分勝手な男に変身。パニ子がパートで帰りが遅くなると、寿司の出前を取り、支払いはパニ子持ちにするのです。
パニ子は離婚を考えますが、ユウスケは父の会社の取引先なので、離婚できずにいました。おまけに、「妻が働きに出るなんて、恥ずかしい……」と働くパニ子に文句も言ってきます。
しかし、ユウスケの給料は15万円。ギャンブルやブランドが大好きなユウスケとの暮らしは、共働きでないとやっていけません。
我慢の限界!実家へ
ある日、スーパーの特売で豚バラ肉をゲットしたパニ子は、おいしい角煮を作りました。夕食に出すと、「豚肉なんか食えるか! お前の育った貧乏家庭と一緒にするな! 黒毛和牛を出せ!」とパニ子に角煮を投げつけたのです。
我慢の限界に達したパニ子は、スーツケースに荷物を詰め込んで家を飛び出し、実家に帰りました。離婚したくても相手は父の会社の取引先なので、簡単には離婚できないと思っていましたが、実家で両親にすべてを話したところ「父さんの仕事なんてどうにでもなるからいいんだよ!」と両親はパニ子にやさしい言葉をかけてくれました。
次期社長と思い込んでいるのは当人だけ
次の日、家に帰ったパニ子は「お前は大人しく俺の世話をしてろ!」と偉そうなユウスケに離婚を告げました。すると「俺と別れたら、父親の会社がどうなるか分かってる? 俺は将来の社長だぞ!」とまくし立ててきたのです。
しかし実際のところ、ユウスケは仕事があまりにもできないため、仕方なく親戚の会社で雇ってもらっている状態。2人が住んでいる家も、パニ子が祖父から譲り受けたものだったので、ユウスケに家を出ていくよう言い放ちました。
ドアの外で「パニ子ぉぉ!開けてくれ~!」というユウスケの声で響いていたものの、パニ子は完全無視。
わがままな夫を待ち受ける結末
その後、実家に戻ったユウスケは、事情を知った義父に実家から追い出されました。パニ子への仕打ちを知った義両親は平謝りで、ユウスケにきちんと慰謝料を払わせることを約束。もちろん、パニ子の父の会社との取引もこれまでと変わりなく続けてくれるそうです。
パニ子への慰謝料の支払いもあるため、ユウスケは安いアパートで暮らしながら、遠い親戚の経営する工場で、朝から晩まで見張られながら働いているのだとか。
そしてパニ子は以前働いていた職場に復帰し、独身生活を謳歌しています。結婚相手は、焦らず自分に合うかどうかきちんと見極めたほうがいいですね。
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