新しい街に引っ越してきたばかりのパニ子。ママ友もたくさんできて、子どもを交えて遊びに出かけたり、ママだけでランチに行ったり、楽しく過ごしています。でも、ママ友の中には要注意人物もいて……。
厄介なママ友にご注意!
その要注意人物とは、同じ幼稚園に子どもを通わせているアゲハとシズカのこと。今日も幼稚園で顔を合わせたのですが、「パニ美の髪型が変だ」「パニ子にセンスがないから娘もダサい」と、言いたい放題です。
顔を合わせるだけの間柄であれば聞き流すのみ。
そうやってパニ子はアゲハとシズカをやり過ごしていました。
「ちょっと庭借りてるね~」
それからしばらくして、楽しみにしていた夏休み。パニ子一家は新幹線に乗って、実家に帰省する予定でした。
しっかりリフレッシュをしたパニ子でしたが、帰宅して早々、アゲハからの着信にゲンナリ。幼稚園絡みの連絡なら無視できないと、嫌々電話をとりました。
「今私たち、どこにいると思う〜? カーテン開けてみて〜」
アゲハに言われるがままカーテンを開けてみるも、何もなし。電話口からは楽しそうなアゲハとシズカの声が聞こえてきました。
「私たち、パニ子さんの家の庭でBBQやってるのよ〜♡ よかったら混ざらない?」
アゲハとシズカは大きな勘違いをしているようです。
「うちに庭はないけど……」「じゃあここはどこなの!?」
「うち、マンションの10階だけど……ベランダはあるけど庭はないのよ」パニ子は口を開きます。
「嘘よ! だって家に入っていくのみたもの」
「じゃあ、ここは誰の家?!」
そうこうしているうちに、家の外とスマホの中からパトカーのサイレンが聞こえてきました。
「え! ちょっとこっちに来てよ!!」とうろたえるアゲハ。
「どこにいるのかわからないのに行けるわけないじゃない!」そう言ってパニ子は電話を切ります。
これはおもしろいことになりそうだと確信したパニ子。サイレンの聞こえるほうに向かいました。
嫉妬にまみれたママ友が迎えた末路
アゲハたちが間違えたであろう家は、マンションの裏手にある一軒家。こっそり近づくと、そこには数台のパトカーと野次馬が集まっていました。
実はこの一軒家はパニ子の友人の家。何度か出入りしているところを見て、アゲハたちはここがパニ子の家だと勘違いしたようです。
庭を見ると、そこは呆然とするようなひどい有様! ゴミが散乱しているだけでなく、花壇や家庭菜園はメチャクチャ、物置から勝手にBBQセットを取り出したようでカギが壊されています。
不法侵入に器物損壊。これはか庇いようもありません。
アゲハは警察に連行される前に
「引っ越してきたばかりのくせに、すぐにみんなの人気者になったパニ子にギャフンと言わせたかったのよ〜」と叫んでいたのでした。
本当はみんなと仲良くしたかったアゲハ。しかし、嫉妬して嫌がらせをするような人とは、誰も仲良くしたいとは思いません。たくさんの友だちを楽しく過ごしたいのであれば、常識と人を思いやる気持ちを持つ必要がありそうですね。