パニ子は31歳の警察官。サラリーマンの夫と賃貸マンションに暮らしています。
彼女は、マンションに引っ越してきた厄介な隣人に頭を悩ませる日々を送っていました。
実は私は警察官
パ二子の職業は警察官なのですが、警察官だと人に知られると逆にトラブルのもとになってしまうこともあり、マンションの住人でもそのことを知らない人がほとんど。
もちろん、隣に引っ越してきた新婚夫婦にも、パニ子は自分の職業を「公務員」としか言っていません。
そんなある日、若い夫婦がパ二子の隣に引っ越してきました。
しかし、妻のアスミは厄介な性格の持ち主でした。
このアスミとの出会いで、パニ子は大変な目に遭うことに……。
付き合いきれない嫌味な隣人
アスミは、パニ子にブランドものを見せびらかして嫌みを言うような人だったのです。
スーパーで出くわした日には、会計をしているパニ子のカゴの横に高価なシャンパンなどが入った自分のカゴを置いてきたアスミ。
「お隣さんのよしみでお金払ってくださいよぉー! 」と言う彼女に断りを入れて、パニ子はその場を去ります。
背後からは「ケチッ!」という怒鳴り声が聞こえてきました。
それ以降、パニ子を無視するようになったアスミ。
これは逆にありがたいと思ったパニ子は、ことを荒立てず放っておくことに。
それから数週間がたったころ、パニ子が家でくつろいでいると、インターホンの音がしました。
ドアホンを確認すると、そこには警察官の姿が……。
玄関に出たパニ子に、警察官は「旦那さんが横領しました! 捜査のために通帳全部と、ハンコを持ってきてください」とまくし立てます。
騒ぎを聞きつけたアスミも、捜査に協力することを勧めてきました。
しかし、パニ子は気づいていたのです。
この警察官が偽物だということと、やたらと捜査への協力を促すアスミもグルだということを……。
隣人と偽警察官に反撃!
「私もパニコレ警察署の警察官ですが!?」とパニ子が言うと、アスミと警察官は焦り始めます。
パニ子は警察手帳を持っているし、人の顔を覚える訓練を受けたため、同じ署の警察官の顔を覚えていないわけがないのです。
その後も、偽警察官のありえない行動を問い詰め、彼を論破しました。
話を聞くと、偽警察官はアスミさんの不倫相手で、パニ子から金を盗むように彼女に命令されていたことが判明。
パニ子は偽警察官を現行犯逮捕し、それに加担していたアスミも警察に連行されました。
その事実を知ったアスミの夫は離婚を突きつけ、アスミの両親から慰謝料をもらい受けることになりました。
他人を見下す態度の隣人がいなくなったパニ子は快適な生活を送れるようになり、仕事にも精を出しています。
気がかりなのはアスミの夫のことだったのですが、今ではパニ子夫婦とアスミの夫で食事の約束をするほど良好な関係を続けています。
相手のことが気に食わないからといってその人を陥れようとせず、お互いに歩み寄る姿勢が大切なのかもしれませんね。