印象は最悪!社宅のお局
私たち家族は最近、ファミリー向けの社宅に引っ越してきました。
立地などは申し分ないのですが、1つだけ問題が……。
その社宅には、いわゆるお局(おつぼね)のA子さんがいて、私に会うなり質問攻めにしてきたのです。
私はその場を切り抜けようとしますが、A子さんは引き下がりません。
自分の夫は部長代理だと自慢げに話し、私の夫が平社員であることを聞き出して見下した態度をとってきます。
A子さんは、夫の出世に関わる人には取り入ろうとし、そうでない人には自分の要求を押し通そうという考えの持ち主。
私はうんざりし、彼女と関わりたくないと思うのでした。
お局の身勝手な行動は続く…
ある日、私と息子は買い物帰りのA子さんに出くわしてしまいます。
「平社員の妻なら持ってくれますよねぇ?」と重い荷物を差し出すA子さんに、私は「無理です」と返し、その場を去りました。
A子さんは私に怒り心頭。
私にビシッと言ってやろうと機会をうかがっていたようです。
後日、社宅の駐車場にいた私と息子のもとへ近づいてきたA子さん。
「こんにちは~平妻さん」と言いながらニヤニヤしています。
そして、「私、これから出かけるところだから、あなたの車を借りてあげる」という意味不明な提案をしてきたのです。
もちろん私は断りますが、A子さんは「部長代理妻に逆らうなら、左遷させてやる!」と言って脅してきます。
そこで私は、「部長代理って、部長よりも偉いんでしたっけ?」と質問。
私の言葉を聞いたA子さんは、私の夫が部長だと思って焦って頭を下げ、そそくさと社宅に戻っていきました。
お局に反撃!部長の正体は…?
社宅に戻ったA子さんはすぐさま自分の夫に確認し、私の夫が間違いなく平社員であることを聞いたようです。
するとA子さんは再び怒った様子で、私のいる駐車場に戻ってきました。
出かけようとする私たちを「待ちなさいよ、嘘つき!」と言って呼び止めました。
「あなたの夫、やっぱり平社員じゃない!」
「えっ!? 夫が部長だなんて言ってませんけど……?」
そこに、A子さんを追いかけてやってきた彼女の夫は、慌てた様子でこう言いました。
「部長になんてこと言うんだ!」と……。
そう、部長は私のことだったのです。
A子さんは、なぜそのことを言わなかったのかと夫に逆ギレ。
A子さんの夫は、彼女がこれまで上司の家族に取り入ろうとして迷惑をかけてきたことを繰り返されては困ると思い、私が部長であることを黙っていたそうです。
今回のことでA子さんは夫に愛想をつかされて離婚、社宅を出ていくことになったのでした。
◇ ◇ ◇
人の地位によって態度を変えるのは、とても失礼なことですよね。A子さんを反面教師に、どんな人にも平等に接するよう心がけたいものです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。