子育てに理解ある職場のはずが…ベテラン社員さんのひと言に驚愕
初出勤で私があいさつしたとき、中年女性のAさんだけはまったく笑わず、返事もしてくれないことが気になりました。「歓迎されてないかもしれない」と思いましたが、気のせいだと自分に言い聞かせます。入社3日目、さっそく娘が発熱したと保育園から連絡が入り、Aさんへ早退の相談をすると「子どもの熱で早退とか困る。早退や欠勤はあり得ないから」と言ってきたのです。困惑した私は「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と謝るしかありません。その日は何とか早退し、子どもを迎えに行きました。
その日の早退をきっかけにAさんからの嫌がらせが始まります。質問すると教わったこととはまったく違う手順を説明され、業務ミスが起こっても知らん顔。限界を感じて上司へ相談したところ、「嫌な思いをさせてしまい申し訳ありません。人事部へ報告しました。席替えもしましょう」とすぐに謝罪が。後から聞いた話、Aさんは人事部の要注意人物リストに入っている人でした。後日、Aさんが私に対して嫌がらせをする理由が、子育て中でいつ休むかわからない人と一緒に働くのが嫌だったからと判明。席が離れたことで嫌がらせは減ったものの、嫌みは続きました。けれど、「ママの力が必要だと言われて入ったのだから、堂々としていればいい」そう開き直って、嫌みを言われても必要以上に謝ることはせず、聞き流すように。
入社して半年経ったころには仕事にも慣れ、ママ目線の企画を採用されるなど一定の成果を上げられるように。そのころには、Aさんからの嫌がらせはほとんどなくなっていました。理不尽な文句を言う人のことは、気にしない心の強さが必要だと教訓になった出来事でした。
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作画/Pappayappa
著者:木村さち
小学生の娘と穏やかな夫の3人家族。子どもの体力についていけず、子どもより先に寝てしまう毎日。母の失敗をさりげなくフォローしてくれるやさしい娘のおかげで、なんとか母をやれている。
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