40代からの不調はプレ更年期だった!?
40代に入ったころから肩凝りがひどくなって、妙に疲れやすくなり、夫のささいな言動にイライラしたり、寝付きが悪くなることが多くなりました。最初はかかりつけの内科の女医さんに相談して、漢方薬と、眠れないときに頓服で服用するように睡眠導入剤を出してもらいました。処方された漢方薬は「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」で、一般的に更年期の肩凝り・疲れやすさ・イライラなどに効果があるとされているお薬でした。
そのときはまだ40歳になったばかりで、女医さんから「更年期」という言葉は出なかったので、私はそれが更年期の症状だとは思ってもいませんでしたが、今思えば、あれがプレ更年期といわれるもので、適切な漢方薬を出してくださったのだなぁと思います。ただ私は、この漢方薬で症状がスッキリとはせず、寝込むほどではないものの、不調を抱えながらだましだまし生活していました。
46歳で本格的に更年期障害を発症
相変わらす疲れやすく、肩凝り以外に腰痛や関節痛にも悩まされるようになっていた私ですが、46歳になって生理不順が続くようになり、ある日突然、体がカーッと熱くなるのを感じるようになりました。私はハッと気付きました。母が中年以降にずっと暑い暑いといって、しょっちゅう汗だくになっていたことを……。
私はそれがホットフラッシュだとすぐに悟りました。母がそうだったことで、なんとなく頭の片隅にはあったものの、「やっぱり私にも来てしまうのか……」とがくぜんとしたことを覚えています。
そのときはまだ更年期と更年期障害についてよく知りませんでしたが、日本人女性の平均閉経年齢は約50歳で、この閉経前後5年間(45歳から55歳の期間)を一般的に更年期と呼ぶことや、「ほてり」「発汗」「不眠」などのいわゆる更年期症状で日常生活に支障を来す病態を更年期障害と呼ぶことも、その後いろいろと更年期について調べた中で知ったのでした。
婦人科でホルモン補充療法を開始
それから数年、ホットフラッシュはほぼ1時間ごとに1回の頻繁さ、夜中でも2時間ごとに1回は体の熱さで目が覚めるという、地味にストレスフルな状態で、さらに動悸や息苦しさもひどくなって、日常生活にも支障を来すようになっていました。そんな私に内科の女医さんは、「もう婦人科に行ったほうが良いかも」と婦人科を紹介してくれました。
紹介された婦人科の先生は、70代に差しかかろうかというおじいちゃん先生で、あまり話を聞いてくれるタイプではありませんでしたが、女性ホルモンの値を検査し、更年期障害であることを確認してくれました。
私のようなホットフラッシュ・動悸・息苦しさは女性ホルモンの低下による自律神経の乱れだそうで、ホルモン補充療法(HRT)によって女性ホルモンを補うことで症状が緩和されると先生は話してくれました。
ホルモン剤と聞いて私は「HRTは乳がんのリスクがある」というネットの情報や、同じように更年期障害に悩まされていた私の姉が「ホルモン剤は怖い」と薬を使うことを嫌って更年期を気力で乗り切ったこと、また私の友人の1人が「ホルモン剤を使用して副作用がつらかった」と話していたことを思い出しました。
ホルモン剤は怖くない!?
私は薬にはあまり抵抗感はありませんでしたが、前述したような周りの人の言葉の影響で、乳がんのリスクや副作用の不安が少しはあったのでネットで調べてみたところ、「これまではHRTで乳がんのリスクが懸念されてきたが、そのリスクは生活習慣や肥満、アルコールの摂取と変わらない」といった専門家の見解を記したサイトも数々あり、最終的には「HRTは5年以上の長期間でなければそんなに怖がらなくても大丈夫」という婦人科の先生の言葉を信じて、ホルモン補充療法を始める決意をしました。
そしてホルモン剤の服用を始めてからは、毎月の生理を順調にコントロールできるようになり、つらい症状も半減しました。ホルモン剤の服用に伴う不正出血や胸が張るなどの副作用は幸い私にはなく、それから5年間ほどホルモン剤を服用して、ホットフラッシュが和らいできたところで服用をやめました。
ホルモン剤をやめて3年ほどたった現在では、年齢から来ているであろう多少の不調を感じながらも、無理せず楽しく暮らすように心がけ、十分な睡眠と適度な運動といった生活の基本を大切にして、これまでこき使ってきた自分の体をいたわりながら更年期の終盤を過ごしています。
まとめ
同じ更年期の友だちや先輩方に聞くと、まったく更年期症状を感じずに過ぎたという人、更年期症状を感じるけど病院に行くほどではない人、私の母や姉のようにつらくても治療せずに乗り切る人、私のように薬でつらい症状を緩和して不調と付き合っていく人、本当にさまざまです。
更年期の不調がある人にとっては厄介な時期ではあるけれど、その中で出会えた人たちや、その経験の一つひとつが私を成長させてくれたように感じますし、私にとっては「自分にやさしくできるようになるためのステップ」でもあった気がします。更年期が過ぎると老年期がやってきます。その中でまた新しい出会いや新しい経験を重ねていって、さらにステップアップしていく自分が楽しみです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
ウーマンカレンダー編集室ではアンチエイジングやダイエットなどオトナ女子の心と体の不調を解決する記事を配信中。ぜひチェックしてハッピーな毎日になりますように!