パニ子は3カ月前にユウタと結婚したばかり。新婚生活をスタートさせたのですが、一緒に暮らし始めたのをいいことに、ユウタは急に友だちを優先するように……。週末になると友だちと飲みに行ってしまい、帰ってくるのは日付が変わってから。何よりその友だちというのが厄介でーー。
友だちだと言えばなんでも許される!?
珍しくユウタが家にいる土曜日。せっかくなので夫婦で外食でも、と思った矢先、ユウタのスマホが鳴ります。相手は飲み友だちのリオ。「これから飲まない?」という誘いに、ユウタは「ちょうど暇してたんだ! 今すぐ飛んで行きま~す」と上機嫌。もちろんパニ子への相談などありません。
「わざわざ既婚者のユウタを誘わなくても……」と不満が募るパニ子。ユウタは「女よりも男のほうが話しやすいんだって! あいつ男みたいな性格してっからなw」と言って、遠慮なく出かけていきます。
「友だち関係にうるさく口を出すと嫌われるかも……」そう思って我慢していたパニ子でしたが、ついに我慢の限界を迎える出来事が起こります。いつもなら終電で帰ってくるはずのユウタが帰ってこなかったのです。
「もしかして一線超えた…?」
不安でいっぱいになったパニ子は一睡もできず、ユウタに何度も電話をかけながら帰りを待ち続けました。帰ってきたのは朝の10時!「リオの家で飲んでそのまま寝ちゃってたw」と悪びれない様子のユウタに、さすがのパニ子も「結婚してるのに他の女の家に泊まるなんておかしいわよ!」と我慢していた本音をぶつけました。
しかしユウタは「友だちと遊んでいるだけなのに嫉妬? 男女が2人きりだからって浮気を疑うなんて、パニ子って心が狭いんだな」と逆ギレ。
ついには「男友だちが少ないパニ子にはわからないかもしれないけど、男女の間にも友情は存在すんの! 結婚したからって友だちとの縁を切れって? ひどいこと言うよなぁ」とまで言われる始末。
このまま泣き寝入りするわけにはいきません。パニ子はある作戦を決行することにしました。
女友だちとの飲みをやめられない理由
あれ以来調子に乗ったユウタは、度々リオの家に泊まるようになっていました。その日もユウタはリオと飲みに行くというので、パニ子は「私も今日はタケシと飲みに行くんだ♪」と返します。
ユウタは「男友だちなんていたっけ?」と動揺した様子。パニ子は「いるに決まってるじゃん! 結婚したから誘いを断っていたけど、よくよく考えたら結婚したからって男友だちと距離置くことないもんねぇ~w」と言い返します。
もちろん飲みに出かける相手は女友だちのルイ。タケシなんて友だちは存在しません。それ以来パニ子はいろいろな男の名前を出して飲みに行くようにしました。1カ月ほど続けていると、ユウタはあからさまに嫌な顔をし始めました。しかし、男女の友情について熱く語っていた手前、ダメとは言えません。
そのくせリオとの飲み会をやめる素振りはありません。ユウタにはどうしてもリオに会わずにはいられない理由があるようです……。その答えはSNSにありました。
きっかけはSNS! 夫の不倫を暴くとき
そろそろトドメをさすタイミング! パニ子はユウタに「今日はタケシの家飲むから、そのまま泊まって帰る」と告げ、家を出ました。パニ子が出かけた先は、とあるマンション。しかし部屋には入らず廊下で待機しています。しばらくすると、ユウタとリオがやってきたのです。
「書面上はパニ子が妻だけど、俺の心の嫁はリオだよ♡」
「女友だちって信じているなんで奥さんもバカね」
ふたりは親密そうな様子で部屋に入っていきました。パニ子が待ち構えていたのは、もちろん不倫の証拠を集めるため! バッチリいいタイミングで写真や動画を撮ることができました。
パニ子が待ち伏せできたのは、リオがユウタとの日々を包み隠さずSNSにアップしていたおかげ。SNSを見れば、住んでいる家も行動パターンも丸裸でした。
「堂々と不倫できるとでも思った?」
翌朝、いつもと同じ時間に部屋から出てきたユウタとリオ。ドアを開けたら目の前にパニ子が立っていたので、びっくりして立ち尽くしていました。
「今日もお友だちと一緒だったのね〜♡」とパニ子。この期に及んで、ユウタは友だちだと主張してきたので、昨夜撮った2人の会話を聞かせてあげました。これで言い逃れできません。
それでもユウタは「お前も男友だちの家に泊まっていただろ! 男女が2人きりで何も起きないわけがない! お前もクロだ!」と自爆発言。しかし、パニ子は男友だちの家に泊まると言って、ルイの家に泊まっています。そう言われることを予想して、しっかりルイの家に泊まった証拠を残しておきました。
「女友だちだって押し切ったら、堂々と不倫できるとでも思った? 残念でしたぁ~」
ユウタとリオそれぞれに慰謝料を請求したパニ子。ユウタとリオはSNSを発端に不倫がバレ、会社を辞めざるをえなくなってお金も仕事も失ったのでした。
今回は不倫相手を女友だちと言っていましたが、異性の友人との関係を保つにはパートナーへの配慮が必要です。友だちだと言えばなんでも許されると思っていた夫。しかし妻がそれを嫌だというのであれば、夫婦で話し合って合意を得る必要がありますね。