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「私のお母さんは…」授業参観で作文を読み始めた“クレクレママ”の娘→衝撃的な告発に教室が騒然!?

私は36歳、小学5年生の娘を持つ主婦で、今年度はPTA役員を務めています。娘の友だちのAちゃんは、とても素直でやさしい子なのですが、彼女のお母さんであるB美さんの存在が、保護者の間で悩みの種になっていて……。

 

保護者を悩ませるクレクレママ

その日、PTAの定例会が終わって娘を迎えに校庭へ向かうと、娘と一緒に遊んでいたAちゃんの母親・B美さんが駆け寄ってきました。正直、嫌な予感がしました。

 

「あ、〇〇ちゃん(私の娘)のママ! そのスカーフすてきね! どこの? ねえ、今度ちょっと貸してくれない?」

 

あいさつもそこそこに、また始まった……。私は笑顔を保ったまま、きっぱりと断りました。
「すみません。これは夫からもらった大切な物なので、人にお貸しすることはできないんです。ごめんなさい」

 

B美さんは一瞬、不満そうに唇を尖らせましたが、私が謝りながらも毅然としていると、つまらなそうにAちゃんを連れて立ち去りました。

 

そう、彼女は保護者の間で有名な“クレクレママ”。彼女の「ちょっと貸して」は、決して返ってこないことを誰もが知っていました。たとえ返ってきたとしても、汚れていたり壊れていたりするのは日常茶飯事。学校に相談しても、B美さんは学校でも有名なモンスターペアレントで、先生方も対応に苦慮しているのが現状でした。

 

自分の娘がクラスで優遇されていないと感じると、すぐさま学校へクレームを入れるそう。この前も、娘を学芸会の主役に!とゴリ押ししたそうです。そんな彼女の言動に疲れ果て、授業参観にさえ行きたくないと言い出す保護者もいるほどでした。

 

 

バザー中止の引き金

PTA役員の私にとって、一番の悩みは数カ月後に控えたPTA主催のバザー。毎年恒例のこの行事は、掘り出し物が多く、ゲーム大会や模擬店などもあるので、子どもたちも楽しみにしています。しかし、B美さんがいる限り、無事に準備が進むとは思えませんでした。

 

そして、嫌な予感は的中します。バザーの献品がPTA会議室に集まり始めると、B美さんのクレクレ行為はエスカレート。「これはウチで使ったほうが寄付した人も喜ぶと思う」「あら、これ娘が好きそう」などと、勝手に献品を持ち帰ってしまうのです。

 

役員が注意しても聞く耳を持たず、とうとう「B美さんがいるなら、大切な品物を出したくない」という声が他の保護者から続出。私たちは何度も会議を重ね、苦渋の決断の末、今年のバザーを中止せざるを得ませんでした。

 

学校からバザー中止の一斉メールが流れた日、娘から「Aちゃんが泣いてた」と聞きました。Aちゃんは、自分の母親のせいでみんなが楽しみにしていた行事がなくなったと理解し、責任を感じていたのです。クラスでも孤立しがちだと聞き、私も胸が痛みました。

 

すると、「Aちゃんと、作戦を考えたんだ」と話しだす娘。娘の真剣な目に、私はその作戦を見守ることに決めたのです。

 

 

授業参観での告白

数日後の授業参観日。その日の道徳の授業は「正直な心」がテーマでした。生徒たちが自分の正直な気持ちを作文につづり、先生が「発表したい人はいますか?」と問いかけると、数人の生徒が手を挙げ、その中にAちゃんもいました。

 

先生が誰を指名しようか見渡していると、教室の後ろからB美さんの大きな声が響きます。
「先生、うちのAに発表させてください!」

 

その有無を言わせぬ迫力に、先生は一瞬困った顔をしましたが、「……では、Aさん、お願いします」とAちゃんを指名しました。

 

席を立ち、少し震える声で作文を読み始めたAちゃん。

「私のお母さん」

そのタイトルを聞き、B美さんが満足げに頷くのが見えました。

 

「私のお母さんは、とても節約家です。よく人から、いろいろな物をもらってきてくれます。でも本当は、みんながお母さんにあげたくないのに無理やりもらってきていることを、私は知っています」

 

「バザーのために学校に集まった品物も、お母さんがたくさん持って帰ってしまいました。みんなが嫌な顔をしていたはずなのに、お母さんは気づいていませんでした」

 

教室が静まり返る中、Aちゃんは続けます。

 

 

「私は、お母さんに『もうやめて』と正直に言えませんでした。私のせいで、みんなが楽しみにしていたバザーが中止になりました。本当にごめんなさい。これからは勇気を出して、ダメなことはダメだと言えるようになりたいです」

 

作文を読み終えたAちゃんに、クラス中から自然と拍手が起こりました。続いて、私の娘が「Aちゃんは、いつもやさしくて、本当は誰よりもバザーを楽しみにしていました」と、Aちゃんをかばう内容の作文を発表し、教室は温かい空気に包まれたのです。

そんな中、B美さんはただただうろたえ、顔面蒼白になっていました。

 

授業参観のあと、保護者たちからB美さんへの不満が噴出。バザーの献品を横領する行為が問題視され、後日、学校側が正式に調査に乗り出すことになりました。

学校からの連絡で初めて事態の深刻さを知ったB美さんの夫は、謝罪のために各家庭を回られたそうです。そして、それが決め手となり、二人は離婚。Aちゃんは、お父さんに引き取られることになりました。

 

今、Aちゃんは以前よりもずっと明るい表情で、毎日娘と笑い合っています。母親の過ちを正面から受け止め、自分の言葉で伝えたAちゃんの勇気。その強さがあれば、きっと大丈夫。私は心からそう信じています。

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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