パニ子は30歳の専業主婦。夫と小学1年生の娘・パニ美と充実した日々を過ごしています。しかし、隣にある家族が引っ越してきて、平和な暮らしが変わり始めました。
隣に引っ越してきたわがまま親子
隣の家族は、妻・チユキ、夫・ユウゴ、小学3年生の娘・ココミの3人家族。チユキがココミを甘やかしているため、とにかくココミがわがままで、パニ美はランドセルを持たされたりするなどして困っています。
そんなある夏休み、パニ美が公園で宿題の風景画を描きたいと言い出したので、パニ子とパニ美は公園へ出かけました。
消えた娘の絵
パニ美が公園で絵を描いていると、隣に住むチユキとココミが現れました。パニ美を見るなり、ココミは「ママぁー!私もここで絵描くー!」と言い、並んで絵を描き始めました。しかしココミは「宿題面倒くさ~い」と言い続け、一向に進んでいません。
そんな中、目の前で男の子が倒れました! 慌ててパニ子とパニ美がかけよると、どうやら熱中症の様子。近くにいた母親と介抱し、男の子の無事を見届けて元の場所に戻ってみると……。
「え……? 私の絵がない!?」とパニ美。そしてココミとチユキはいつの間にかいなくなっていました。
真実の表彰式
パニ子はチユキとココミがパニ美の絵を盗んだのではないかと疑いますが、証拠がありません。結局パニ美は他の絵を描いて、提出しました。
そして夏休みが終わりパニ子が授業参観に行くと、廊下にはパニ美が描いたあの絵が貼られているではないですか! しかも、絵の作者の欄には「ココミ」と書かれていたのです。隣にいるチユキは自慢げにその絵を見ていました。
校長が「さきほど、この絵が金賞をとったと電話が入りましたよ!」とチユキに言っているのが耳に入ったパニ子。チユキが「うちの娘は天才ね!」と言っているのを見て、思わず「校長先生、これはパニ美の絵です!」と叫びました。
チユキとココミは「ヤバッ!」と焦っています。校長先生は真相を確かめるため、授業参観後にパニ子とパニ美、チユキとココミを校長室に呼ぶことにしました。
しかし、いくら待てどもチユキとココミは現れません。そして、翌日の全校生徒の前で開かれた表彰式で、真相が明らかにされたのです……。
絵に隠された真実
表彰式の前に校長先生がチユキとココミの前に現れ、「この絵はどんなイメージで描いたんですか?」とココミに質問しました。ココミは、「ひ、昼間の公園です」と答えました。
すると、先生たちがカーテンを一斉に閉めUVライトを絵に照らしたのです。UVライトに照らされた絵は、昼の公園から夜の公園に変わりました……! パニ美は、UVライトでしか見えないペンで星を描いていたのです。
校長「これで証明されましたね。金賞、おめでとうございます、パニ美さん!」。こうしてパニ美は全校生徒の前で表彰されました。
チユキとココミの新たな人生
表彰式を終え、パニ子が家に帰ると、隣の家からユウゴが「もう限界だ! よそ様の絵を盗むとは……。離婚だ! この家から出ていけ!」とチユキに離婚を宣言している様子が聞こえてきました。
その後、ユウゴとチユキは離婚し、ココミの親権はユウゴが持つことに。チユキは家から追い出されて経済的に困窮し、最終的には過酷な労働を強いられ苦しい生活を送っているそうです。一方、ココミはユウゴと祖父母のもとで、ワガママな性格を直すべく厳しく鍛えられているとのこと。
一方、パニ子と家族は平和な日常を取り戻しました。絵の作者も明確になり、本当に良かったですね。今回、大変な思いもしましたが、パニ子が勇気をもって校長先生に真実を打ち明けたことで一気に解決へと向かいました。何か困ったことが起きたとき、周囲に正しい情報を伝え、助けをもとめることは、とても重要ですね。