38歳のパニ子は、夫を事故で亡くしたシングルマザー。中学生の娘・パニ美と2人暮らしをしています。レストランを運営していた夫の遺志を引き継ぐために一から勉強し、レストランを開業しました。
夫の死後、多くの困難を乗り越え、周囲の支えもあり、今は充実した日々を過ごしています。しかし、パニ美の友達ランコの母・千歳が苦手で……。
新しい挑戦と面倒なママ友
千歳もパニ子と同じシングルマザー。いつも自慢話ばかりで、なぜかパニ子を見下している様子。ある日、千歳はパニ子のレストランに訪れ、周囲に聞こえるようにわざと大きな声で文句ばかり言ってきます。常連客から注意されて、パニ子から出禁を言い渡された千歳は、反論しながら出ていきました。
後日、ある男性から「大学の同窓会で使うから50名で貸し切りで」と予約が入りました。しかも一番高いコース! パニ子は大量の食材を買って張り切って準備し、いよいよ当日を迎えました。
50名分をドタキャン!? その時、姉が……
しかし、約束の時間が過ぎても、誰一人として現れません。パニ子が予約時に聞いた番号に電話すると、なんと千歳が電話に出て「他の店にしたからキャンセルでお願いね!」と悪びれもせずに言ってきました。
準備しておいた大量の料理が無駄に……!? パニ子が困っていると、パニ子の姉・ヒトミが偶然店にやってきました。事情を聞いたヒトミは「そのお友達、潰しちゃおうかな」と激怒。
すぐにヒトミは誰かに電話をかけている様子。するとサラリーマンたちが一気に来店してきました。ヒトミはサラリーマンたちに「みんな! 今日は私の奢りよ! いつも頑張ってくれているお礼です! いっぱい食べて~ここの料理、最高なんだから!」と言い、ヒトミがすべての支払いをしてくれました。
妹を助けるために
翌日、パニ子はヒトミとともに、1人の男性を連れて千歳の家を訪れました。ヒトミが昨日のドタキャンについて尋ねるものの、「私は何も知らないわよ?」とシラを切る千歳。
すると横で隠れていた男性・マサルを引っ張り出し、「マサルさん、あなたは千歳さんに言われてパニ子のお店に予約の電話を入れたのよね?」と尋ねました。恐怖で震えているマサルは「ま、間違いございません、社長!」とあっさりと事実を認めました。
マサルは、ヒトミが社長をしている会社の社員だったのです。ヒトミの会社は、パニ子の店のすぐそば。隣接している大学の卒業生が多く働いており、社員たちに同窓会について質問すると、誰が主催しているのかすぐに分かったのです。
そしてマサルは、大学の同級生だった千歳からお願いされて、お金をもらい嘘の予約をしたと白状しました。全部バレてしまった千歳は顔面蒼白……!
非常識なママ友のその後
その後、50名分のキャンセル料を請求された千歳は、借金をして返済することに。この話が実母に知られたようで、娘のランコは千歳の母親が引き取ることになり、実家からも絶縁されたそう。今まで実家の仕送りで生きてきた千歳は、借金取りに追われながら昼夜働き詰めの毎日を過ごしているのだとか。
その後もパニ美とランコ、娘同士の友情は続いていて、2人はともに青春を謳歌しています。そしてパニ子のレストランは今日も大繁盛! 多くの笑顔でにぎわっています。
他人が夢を叶える姿を妬み、邪魔する行為は言語道断です。他人に向けるエネルギーを自分の成長に使えるような人でありたいものですね。