好きな料理しか作らない夫
夫は料理をまったくしないわけではありません。チャーハンや焼きそばといった夫自身が好きな料理であれば、たまに調理してくれます。
しかし、夫が日常的に料理することはほとんどありません。その上、どちらかの仕事の帰りが遅く、お互いが別々に夕食をとるとき、私に自分の分を準備させることもあります。できているおかずを電子レンジや鍋で温めて配膳するだけなのに、「お願い、やって」と私に頼んでくるのです。
私が疲れているときでも頼んでくるので、過去に夫に「どうしてやってほしいの?」と尋ねたことがあります。すると、夫は「人にしてもらったほうがおいしく感じるから」と言うのです。なんとも身勝手な考えに呆れた私ですが、その後も仕方なく準備をしては、そのたびにストレスを感じていました。
休日でも料理を手伝ってくれず…
ある日、夫が有給をとって1日家にいる日がありました。一方の私は通常通り、朝から夜まで仕事。フルタイムで働いて疲れて帰ってきた私が、少しだけゆっくりしようと思ってソファに腰かけたときのことです。夫がいつものように「めし、まだ?」と声をかけてきました。
1日中家にいたのに料理の下ごしらえもしてくれず、帰ってきたばかりの私をすぐに働かせようとする夫。私のことなどまったく考えず、自分の「おなかがすいた」という欲求だけを優先して「めし、まだ?」と催促してくる夫に、私の怒りスイッチが入ってしまいました。
「私にばっかり料理させないで、たまには作ってくれたっていいのに!」
そう怒鳴ると、夫は「だって俺料理できないもん」と、子どものような言い訳をしてきます。
夫の開き直った態度にさらにイラついた私は、「できないできないって言っていつまでも料理しなかったら一生できない! たまには料理して!!」「今日はごはん作らないから! あなたが作って!」と怒りを爆発させ、夫に料理を丸投げすることにしました。
夫に料理をさせてみた結果
私に怒られてしぶしぶ料理を開始する夫。少しの間観察していると、炊飯器でお米を炊くくらいはできるようですが、包丁を持つ手つきはやや危険に見えます。
たまに夫が料理をしてくれるときでも、食材を切る工程などの下ごしらえは私がおこなっていたため、夫は包丁の使い方に慣れていないようです。思わず口出ししたくなりましたが、夫の成長のためにも黙って見守ることにしました。
食材の下ごしらえを終えた夫は、次に小鍋にお湯を沸かし始めました。そして、お湯を入れただけの鍋に味噌を入れながら「お味噌汁の味噌の量ってどれくらい?」と私に尋ねてきます。しかし、その小鍋にはお出汁すら入っていなければ、具材も何ひとつ入っていません。あまりのテキトーさと不慣れさに驚いた私は、夫に料理をお願いしたのは失敗だったとここで気がつきました。
「作り方がわからないなら先に調べておけばよかったのに」と思わず注意したくなりましたが、指摘したところで夫が不快な思いをするだけ。かといって、代わりに私がやってしまっても意味がないため、どんな料理が完成しようと文句は言わないでおこう、と心に決めて見守りました。
夫の「俺料理できないもん」という言葉は本当でした。適材適所という言葉の通り、今後、料理は私だけが担当し、夫には他の家事を任せるなどして、互いの長所を活かしていこうと思います。
著者/まさの
作画/霜月いく
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