いつものように仕事から帰ると、リビングには仏頂面の夫の姿がありました。「今日は誰とランチした?」「それって男?」あれこれ聞いてくるので、素直に取引先の男性だと答えると、夫の機嫌があからさまに悪くなったのです。取引先の異性とランチをすることは、私の職場では珍しいことではありません。一体どうしたのでしょうーー。
私の浮気写真って…?!
なぜ夫がこんなにも怒っているのか、私にはわかりません。夫はこれ以来、誰とどこでランチをしたのかと、しつこく聞いてくるようになったのです。後ろめたいことは何もありませんが、いちいち詮索される毎日にはうんざりです。私は、なぜそんなに詮索するのか、夫に聞いてみることにしました。
すると夫は、私が浮気をしている証拠写真を同僚に見せられたと言うのです。しかし浮気なんて同僚の勘違いに違いありません。「浮気なんてしていない」と夫に訴えても「見せられた写真はどう見ても浮気現場だった」と譲りません。
写真を見せてほしいと頼んでも、ムカついたから捨てたと言うので、どうにもできずにいました。
ウソつき女??
しばらく口論が続いたあと「このウソつき女め! お前なんかとは離婚してやるっ!」と夫は怒鳴りました。最初は浮気を疑われてショックでしたが、何を言っても信じようとしない姿に、だんだん呆れてきた私。
ウソつき女とまで呼ばれて、もう夫婦でいる必要はありません。私は疲れてしまい、離婚に同意することにしました。
離婚はあっさりと成立。さっさとスッキリさせたいと夫が言ったので、財産分与のみで淡々と手続きを終了させました。しかし後日、夫から慰謝料を請求するという書類が……。事実無根の浮気に対して慰謝料を請求されるなんて、思ってもみませんでした。
これはさすがに放置するわけにもいかず、私は調査会社に依頼して、元夫について徹底的に調べてもらうことにしました。すると、とんでもない事実が明るみになったのです。
離婚騒動の真相
なんと元夫、私に隠れてギャンブルで相当借金を作っていたよう。借金をどうやって返そうか悩んでいたところに、私の浮気話が浮上し、慰謝料請求を決めたのでしょう。
そもそも浮気写真は同僚のイタズラだったよう。まさか離婚になるとは思わなかったと、後になって謝られました。おもしろ半分で作った写真だったので、冷静になればすぐわかるようなチープさでしたが、それも見抜けないほど夫は焦っていたのですね。
後になって事実を知った元夫は、自分のやらかしたことの重大さに気づいたようで、泣きながら謝ってきましたが、当然私には彼を許す優しさはありません。どんなに借金返済に困っていたとしても、妻からの慰謝料で払おうなんて普通は考えませんよね。
悪質なイタズラとはいえ、妻の浮気写真を見せられたときに、相手を信じたり悲しんだりするのではなく利用しようと考えるなんて、呆れてしまいます。残念ですが、遅かれ早かれ破断していたのではないかと思ってしまいますね。