隣に引っ越してきた女性は小さな女の子を連れたシングルマザー。実家に住まわせてもらうことになったようです。
最初に会ったのはゴミ捨て場の前。軽く挨拶をしたあと、私は壊れた傘を捨て、保育園へ向かいました。
私が捨てた傘を…!
すると後ろから「ママ、やめようよ…」という女の子の声が聞こえました。振り向くとその隣人は、私が捨てた傘を再利用できるか吟味していました。
しかも「何これ~ブランドものの傘かと思ったら安物じゃん」と言ったのを聞いてしまい、とんでもない人がお隣に引っ越してきたなぁ…と思いながら、保育園へ急いだのでした。
隣人が着ていた服に見覚えが
数日後、例の隣人親子と遭遇しました。すると、隣人の女は私が捨てたバッグを持ち、夫の破れたジャージを着ていたのです……。私たちが捨てたゴミ袋を漁っているのだと確信しました。
勇気を出して「うちのゴミを漁って持って行ったんですか?」と聞いてみると、「これ捨てたんでしょ? 要らないってことよね? だったら私がもらっても構わないじゃない!」と逆ギレ。冷凍食品の袋を見たのか「冷凍食品ばかり食べてるってご近所に言うわよ!」と脅してきました。
それからというもの、私は気味が悪くなって、プライベートなことが分かるようなゴミが捨てられなくなってしまいました。
「粗大ゴミ」を使って
夫に相談し隣人をぎゃふんと言わせる方法はないか考えていたところ、まだ数回しか使っていない電子レンジが押入れにあることを思い出しました。そして粗大ゴミの日、ほぼ新品の電子レンジに粗大ゴミシールを貼り、ゴミ置き場に置きました。
数分後、予想通り隣人が堂々と持って行きました。そしてしばらくすると「ちょっと何なのよ、あのレンジ! 海外のやつで使えないじゃない! 重かったんだから持って行きなさいよ!」と怒鳴り込んできたのです。
夫の正体を知った隣人は
しかし、隣人が騒いでいる後ろから近付いてきたのは、私の夫。じつは警察官なのです。自治体の回収業者が収集する粗大ゴミを勝手に持ち去ったということで、警察に引き渡されてしまいました。
女は顔面蒼白! 大騒ぎしながら反抗していましたが、「出てけ! 親子の縁を切る!」と叫ぶ実母の声と、「ママとはもう一緒に暮らしたくない!」と女の子の声が聞こえてきました。
ゴミ袋はプライベートがたくさん詰まっています。中を開けて使えるものがないかチェックしてくるなんて大迷惑。ゴミの持ち去り常習女は自業自得の結末となりました。
その後、隣人の実母から謝罪を受けました。女の子は無事父親に引き取られたようで、幸せな日々を送っているとのこと。私もゴミの日に嫌な思いをすることがなくなり、安心した日々を過ごしています。