夫には2歳年上の姉がいます。10年前に義父が倒れて入院し、義実家の住宅ローンをどのように返済していこうか家族会議を開いたときのことでした。
住宅ローンを肩代わり!?
義姉夫婦は住宅ローンを支払うお金がないと主張し、「住宅ローンを払う代わりにこの家をもらえるなら、もらってやってもいいぜ? ただしお義母さんには家を出ていってもらうけどな」「こんなことならいっそ、パパが助からなければ良かったのになぁ」と、2人して信じられない発言をしていました。
結局話は進展せず、私と夫が義実家に移り住んで、同居しながら義父の代わりに住宅ローンを支払い続けることにしたのです。
10年後、義父が亡くなり……
それから10年が経ち、義実家の住宅ローンを完済! それと同じころに義父は亡くなりました。これからは義父の代わりに、しっかり義母の面倒を見ていこうと私たち夫婦は考えていたのですが……。
義父の葬儀が終わってしばらく経ったあと、義姉夫婦がいきなり家にやってきて「お父さんがいなくなったから、近いうちに私たちがここに住もうと思ってるの。ローン返済も終わったことだし、この家はもらうね!」と言うのです。
義姉夫婦に義実家を乗っ取られて
あまりにも理不尽な話に私たちも反論したのですが、「これからは私たちが住むの。返済が終わればアンタたちは不要! 早く出てってね~」「お母さんも私と住みたいって賛成して大喜びしてくれているのよ」と笑っています。
実は義母は義父を亡くしてから、認知症の症状が現れ始め、記憶があいまいになっていることが多いのです。きっとそんな状態の義母を義姉は言いくるめたのでしょう。
義実家を譲る条件とは
私は怒りのあまり、どう言い返してやろうかと考えていたところ、ある一つの疑問が浮かびました。
この家を譲るということは、家の権利もすべて譲るということ。それだけでなく、義母の面倒も見る必要があります。
私は「お義姉さんたちは、お義母さんの面倒を見るためにここに引っ越すんですよね? 今後すべて面倒を見てくれるってことでいいんですよね?」と確認し、家を譲ることにしました。
それからすぐに司法書士に連絡し、家の名義変更などもすべてしてもらいました。
義姉夫婦に真実を伝えると
引っ越し当日、私と夫は義姉に相続税がおよそ3000万円発生すると伝えました。真実を知ると義姉は顔面蒼白に……!
私たちに助けを求めてきましたが、もう知ったことではありません。夫は義姉夫婦に縁を切ることを宣言し、私たちは家を出て行きました。
もちろん、義母の認知症が悪化すれば、私たちが義母を適切な介護施設に入居させるべく手配するつもりですが、もちろんそのときには義姉にも負担させるつもりです。これからは夫婦水入らずで、10年越しの新婚生活を楽しみます。