後部座席でまさかの事態が……
6歳と3歳の息子を連れ、車で遠くの公園へ遊びに行ったときのお話です。
帰りの車の中で息子たちが「おなかすいたー!」と騒ぐのでコンビニに寄り、5本入りの小さめのスティックパンを買いました。息子たちは車内でパンを食べ、残ったパンは後部座席に置いておくことに。
しばらくすると息子たちが寝たので、起こさない程度の声量で夫と楽しく会話していると、うしろから突然、次男の咳き込む声が! どうしたんだろうと振り向くと、口いっぱいにパンを詰め込んで、むせている次男が青ざめていました。
慌てて「大変! 次男がパン詰まらせてる!」と言った瞬間、夫が車をすぐ路肩に停車させ後部座席へ回り、次男を抱きかかえて外に出し、口の中に手を突っ込みました。数秒後、きれいにパンがポンと出てきて安堵……。次男がいつの間にか目を覚まし、こっそりパンを食べているとは思いもしませんでした。何はともあれ、すぐに詰まったパンが取り出せて本当によかったと思います。
その後、次男が小さいうちはチャイルドシートの横に私が座るようにし、子どもの手が届く範囲にものを置かないと決めました。また、子どもにも私たちに黙って何かしないように言い聞かせ、したいことがある場合は必ず一度聞いてねとお願いすることに。少し目を離した隙に、予期せぬ危険な事態になることもあると学んだ出来事です。
指を慌てて口の奥まで入れてものをかき出そうとすると、口の中のものを押し込んでしまいかえって危険です。もしお子さんが喉にものを詰まらせてしまったら、すぐに119番通報をして、以下の応急処置をおこなってください。
<意識がない、呼吸がない場合>
心肺蘇生(気道確保・胸骨圧迫)をおこないます。
※母子健康手帳に方法が記載されています。もしものときのために、日ごろから手順を把握しておくと安心です。
<1歳以上の子どもの場合>
腹部突き上げ法(ハイムリッヒ法)をおこないます。
①子どもの背中側から救護者の両手をまわします
②みぞおちの前で両手を組み、勢い良く両手を絞ってギュッと押します
<1歳未満の乳児の場合>
①救護者が膝を曲げ(もしくは椅子に座り)、太ももの上に子どもをうつ伏せに抱きあげます
②子どもの背中の、肩甲骨の間のあたりを手のひらで5~6回強く叩き、詰まった食品を吐き出させます(背部叩打法)
それでも窒息が解除できない場合や意識がない場合には……
③子どもをあお向けに寝かせ、心肺蘇生と同じように、左右の乳頭を結んだ線の中央で、少し足側を指2本で押します
※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通るもの)は誤飲するおそれがあるため、赤ちゃんや小さな子どもに渡さない、手の届くところに置かないということも心がけてくださいね。
著者:BONITA/女性・主婦。2人の息子を育てる専業主婦。趣味は海外ドラマ鑑賞、ゲーム、アクセサリーを作ること。
イラスト:森田家
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています