夫の本心は「子どもはいらない」だった
29歳で専業主婦の私は、去年に病院で「妊娠しづらい体質かもしれません」と言われてから、子どもを諦めていました。ところが最近になって、おなかの中に赤ちゃんがいることが判明! うれしくなった私はさっそく夫に報告しました。
すると、夫は「マジかよ……俺、子どもなんていらないんだけど」と言い出したのです。夫はこれまで私に合わせて「子どもが欲しい」と言っていたものの、本当は「お金がかかるし面倒を見るのも大変だから子どもはいらない」と思っていたとのこと。
夫の本心が分かったこの日から、私たちの仲はどんどん険悪になっていきました。
私はあなたの家政婦じゃない!
その後、私はつわりがひどくて体調が優れず、家事ができないときが出てきました。それに夫は不満を抱いたらしく、「家事をサボる女が嫁なんてハズレ引いたなぁ~!」「うちの母さんは父さんの言うことを黙って全部聞くのになぁ~!」などと嫌味を言ってきます。義母はやさしくて気が弱い性格のため、義父に逆らう勇気がないのかもしれません。しかし、私ははっきりと思っていることを言うタイプです。夫の言葉に耐えられず、私は離婚届を突きつけました。
すると、夫は「離婚して困るのは俺じゃなくてお前だろ? 働いていないし」と言うのです。結局、話し合いはうまくいかず、私は肩を落としてしまったのでした。
そして、夫との関係が険悪になって数カ月が経ったころ。台所で夫のお弁当を作っていたときに「手抜きじゃんか! 作り直せ!」と文句を言われたため、私は「そんなこと言うなら明日から自分でお弁当を作ってよ」と反論。すると今度は「家事はお前の仕事だろ! 作り直さなかったら、俺、この家から出て行くからな!」と脅されました。
どうやら夫は、現在住んでいるマンションを解約したら、私が住む家がなくなって困り、言うことを聞くようになると思っているようです。昔から「女を手懐けるのなんて簡単だ」「住む場所がなくなって困るから離婚なんてできないだろ?って離婚届をチラつかせながら脅せばいいんだよ」と言っている義父の入れ知恵でしょう。
ただ、私ももう我慢の限界です! すでに離婚を考えていた私は、夫が仕事に出かけたあとに母に電話をかけ、里帰り出産をする意思を伝えたのでした。
母と義母が味方になり良い方向へ!
母から「いつでも帰っておいで!」と言われていた私はすぐに荷造りを開始! 夫にも一応「里帰り出産する」とメールで伝えたところ、数秒後に電話がかかってきました。しかしそのときも「その間、誰が俺の面倒をみるんだ!?」と、夫は自分勝手な発言ばかり。これ以上ストレスを抱えたくなかったので、途中で電話を切りました。
そのとき、マンションのインターホンの音が鳴りました。玄関のドアを開けると、そこにいたのはなんと義母でした。私のことを心配してくれていた義母は、義父に内緒で5日分のごはんを作って持ってきてくれたのです。彼女のやさしさのおかげで少し気持ちがラクになりました。
そして私は数時間後には実家へ。夕食のとき、家族みんなで義母の作ったオカズを食べながら、今後について話し合います。
そんななか、実家に帰省して2日後に夫から「これ以上家を空けたら本当に離婚するぞ!」という脅しの電話が。そして、夫の欄だけ書かれた離婚届が実家に届きました。夫は離婚したら住む場所がなくて困るだろうから、私が離婚に踏み切れないと思い込んでいるようです。
しかし……出産後に本格的な離婚話をしようと思っていた私は、手間が省けて大喜び! 意気揚々と離婚届を追記し、役所へ持って行ったのでした。
ついに離婚の準備が整って…
それから2日後、私は夫に電話をかけることに。夫の側には義父もいるらしく、夫は「母さんは冠婚葬祭で留守にしている」と言います。
「俺に離婚されたらお前、困るよな!? わかったら、俺の命令通りにとっとと帰ってこい!」と怒鳴る夫。そこで、私は離婚届を提出したことをはっきりと伝えました。かなり動揺している様子の夫に、実家が最近リフォームして民宿を始めたことと、部屋数が多いため、住む場所に困らないことを教えてあげました。
その勢いのまま、夫にもう1つの報告も伝えることに。「そういえば……お義母さんも離婚届を出したみたいよ」。実は、義母も以前に義父から離婚届を突きつけられて「なんだかんだ言ってもお前は離婚なんてできないだろ?」と言われたことがあるそう。義母はそのときの離婚届をずっと保管していて、先日、義母も離婚届を提出したのです。そして、義母は今、私の隣にいます。
義母の身の安全を考えて、夫や義父には今後も知らせないでおこうと思っているのですが、義母は、私の両親の民宿で住み込みで調理の仕事をすることになりました。そういった経緯があり、ついに義父から逃れることができたというわけです。
自分勝手な夫との縁切りに成功!
翌日、夫と義父が私の実家へやってきました。
義父が「母さんの居場所を教えてくれぇぇえ!!」、夫が「許してくれぇぇぇえええ!!!!」と大号泣。しかし私の心は動かず、「これ以上騒ぐのなら近隣の方にも迷惑だから警察を呼ぶよ」と告げ、彼らには帰ってもらいました。
現在、私は元気な女の子を出産し、育児の合間に実家の民宿を手伝いながら生活しています。元義母もすごく楽しそうに働いていて、あのときに2人とも離婚に踏み切ってよかったと思っています。
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