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「低学歴はご祝儀を置いて帰れ!」結婚式で悪態をつく従兄弟⇒一部始終を見ていた新婦の妹が…!?

僕は都内の美容院で働く30歳の美容師です。小学生のときに両親が離婚し、高校生のときに母が病気で他界しました。家族は2歳下の妹だけです。母が他界してから生活は大変でしたが、今では夢だった美容師として働き、日々がとても充実しています。そんなとき、従兄弟から結婚式の招待状が届いて……?

「低学歴はご祝儀を置いて帰れ!」結婚式で悪態をつく従兄弟⇒一部始終を見ていた新婦の妹が…!?

 

従兄弟から結婚式の招待状が

僕は30歳の美容師です。小学生のころに両親が離婚し、高校生のときに母が他界してからは、2歳下の妹の大学進学のため、高校卒業と同時に働き始めました。それと同時に夢だった美容師になるため、専門学校にも通い始めました。

 

その甲斐あって23歳で、晴れて都内の美容院に就職することができました。それからは、がむしゃらに毎日を過ごしています。一方の妹は、なんと一流大学に進学することができました。それだけではなく、優秀な成績を残し、卒業後は有名な商社に就職。僕も妹も充実した日々を過ごしていました。

 

そんなある日、従兄弟から結婚式の招待状が届きました。両親が離婚してからは付き合いがなかったため、記憶にあるのは両親が生きているときに仲よく遊んでいたこと。「あの従兄弟が結婚かー」と、僕は楽しい思い出に浸りながら、出席に丸をつけて返事を出しました。

 

妹は海外勤務中なのと、予定がすでにあったため、残念ながら欠席に。僕は従兄弟の結婚式を楽しみにしていました。

 

高卒の席はないと言う従兄弟

従兄弟の結婚式当日。親族控室に入り、従兄弟に「久しぶり! 結婚おめでとう!」と声をかけました。はじめは、誰?といった反応だったので、10年ぶりだから無理もないと思って自分の名前を名乗りました。すると従兄弟は「お前、マジできたの?」と言うのです。「え?」と驚いていると、従兄弟は笑いながら「今日、お前の席用意してないから!」と言います。

 

あぜんとして言葉が出ない僕は必死に頭の中を整理します。「招待状送ってくれたよな?」と聞くと、「妹だけきてくれればよかったのに。うちの親戚はお前以外みんな大卒だよ? 高卒のお前に参加資格なんてないから!」と言われ、ひどく傷つきました。

 

その後、従兄弟は「せっかくきたんだからご祝儀だけは置いていけよ! 置いたらすぐ帰っていいからなー」などと言いながら、親族控室を出ていきました。招待状をくれたから式場にきたのに、まさか席が用意されていないだなんて……。

 

にわかに信じがたい状況に動揺しながらも、仕方なく僕は帰る準備を始めました。するとそのとき、先ほどの一部始終を見ていた人物が声をかけてきたのです。

 

新婦の妹から声をかけられ…

ご祝儀を置いて会場を出ようとしたとき、ひとりの若い女性から声をかけられました。その女性は新婦の妹だと言います。どうやら、さっきの従兄弟と僕のやりとりを見ていたようです。

 

「せっかくきていただいたのにご祝儀だけ置いて帰るなんて……」とすごく心配してくれました。それでも招待した本人に帰れと言われた以上、僕にはどうしようもできません。すると、新婦の妹さんは「親族席ではないのですが、ひと席キャンセルが出たのでいかがでしょう?」と言うのです。僕は、当日キャンセルとなると料理も無駄になってしまうだろうと思い、正直なところ祝う気持ちはすっかり消え失せていたものの、出席することにしました。

 

こうして、新婦の妹さんに席を用意すると言われて案内された席は、高級感漂う身なりをした男性の隣でした。

 

披露宴が終わると親族控室に呼ばれて…?

席についてあいさつをすると、隣の男性は「いやあ、うちの会社の常務が急に体調を崩してしまってね。ところで親族席はあちらなのにどうして君がここに?」と聞かれ、僕はこれまでの経緯を話しました。

 

それからほどなくして披露宴が始まり、僕は幸せそうな2人を黙って見守りました。2人の宴はとてもいいものでした。披露宴はつつがなく終了し、僕は帰ろうとしましたが、またしても新婦の妹さんが僕のところに。そして、なぜだか再び親族控室へと案内されました。

 

すると、部屋に入った途端、新婦が「新郎が失礼なことをしてしまって本当に申し訳ありません……!」と深々と頭を下げてきたのです。見ると、部屋は異様な空気に包まれていました。もちろん新郎である従兄弟もいるわけですが、新婦に注意されても不満げです。その間にも、僕の元には親族たちが順にお詫びや同情の言葉をかけにきてくれました。

 

このとき、新婦から「学歴で人を見下すなんて、そんなつまらない人とはやっていけないわ」と言われ、従兄弟は事の重大さにようやく気づいた様子。従兄弟は慌てて新婦に「ごめん」と謝ります。

 

しかしこのあと、さらなるピンチな状況が待ち受けていることを従兄弟は知らなかったのです。

 

実は隣に座っていた男性が…!?

新婦に結婚をやめると宣言されてタジタジになる従兄弟。そのときでした。堂々と「失礼します!」と言いながら、先ほど僕の隣の席にいた男性が親族控室にやってきました。従兄弟は驚いた表情で「社長!? どうしてここに?」とポカンとしています。周りもざわざわとし始めました。なんと、僕の隣にいたあの男性は、従兄弟が勤める会社の社長だったよう。僕の話を聞いて「新郎と話がしたい」と親族に許可を取り、親族控室までやってきたそうです。

 

社長は「君については報告を受けている通りのようだな」と言います。どうやら、従兄弟は会社でも他の高卒社員たちに悪態をつき、日頃からばかにしていたとのこと。社長には前々からその報告が上がっていたと言います。

 

従兄弟は僕に向かって「誤解を解いてほしい」と訴えますが、そんなことをするわけがありません。自分がまいた種なのだから、こうなったのは自業自得です。社長は「社内調査をして君の処遇が決まったら連絡をする」と言って去っていきました。そのあと、僕もすぐに会場を出ました。

 

あとから聞いた話によると、今回の騒動が会社内にも広まり、いづらくなった従兄弟は社長からの処分を待たずして、自主退社したとのこと。それに加えて結婚も破綻し、現在はひとり寂しい生活を送っているようです。

 

一方の僕はというと、なんとあのとき席を用意してくれた新婦の妹から「私も美容師を目指しているの」と連絡がきて、それから美容師の先輩後輩として会ううちに、なんと交際に発展! いつか2人で美容室を開くのが今の僕たちの夢です!

 


 

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