驚きの医師の説明
実は、子宮口が全開大になった時点で私の血圧が高血圧状態に。さらに、私の骨盤に対して息子の頭が大きかったらしく、緊急帝王切開をすることになったのです。
何時間も陣痛に耐えたのに……という気持ちはありましたが、「無事に生まれてきてくれることが一番!」と気持ちを切り替え、帝王切開に臨みました。
無事に帝王切開での出産を終えて、元気よく泣くわが子を新生児室へ見送った私。やっと終わった……とほっとしたのも束の間、夫と話している際中、私の意識が遠のいていったのです……。
気が付くと、酸素マスクを装着した状態で、ベッドに寝かされていました。私が意識を取り戻したことに気付いた夫が、私に起きたことを話してくれました。
私が意識が遠のくのを感じていたとき、実は泡を吹いてけいれんしていたそう。びっくりした夫が泣きながらナースコールを押したそうです。
そのまま私は要観察となり、入院ベッドから一歩も動けず、面会謝絶。わが子にも会えないつらい日々がしばらく続きました。
医師によると、私に起こったのは産後の「子癇発作(しかんほっさ)」というものでした。妊娠中の高血圧などが要因で起こるのだそう。夫の目の前で起きたこと、医師がすぐに駆け付けてくれたことで、なんとか危険な状態を切り抜けることができたようでした。
自分の身に起こったことで、あらためて出産は命懸けなんだと思い知らされました。無事退院した今は、わが子をこの手で抱きしめられる幸せを噛み締めています。
イラスト/はたこ
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:水島さくら
5歳の男の子を育てる母。妊娠中から専業主婦でワンオペ育児中。