ポーチの中にあるはずの物がない
生理期間中の朝は、決まって目覚めも悪く、体がだる重いと感じる私。
朝の支度を済ませ、通勤用のバッグにサニタリーポーチを入れたことを確認し、いつものように自宅を出発。年末年始の休みが終わり、今日から本格的に仕事がスタートということもあって、さらに足取りは重くなりました。
仕事を始める前にお手洗いを済まそうと、ポーチを持ってトイレへ。ふと洗面台に何やら小さな箱が置いてあるのを横目で確認し、特に確認するのでもなく、個室へ入ると……ポーチの中に補充したはずのナプキンがないことに気づきました。
謎のボックスの正体は?
生理期間中にもかかわらずナプキンを切らしていたり、ポーチごと忘れてきたりすることは、実はこれまでに何回か経験済み。「今回もうっかりやってしまった……」と肩を落としましたが、朝から鬱々するのは嫌だったので、気持ちを切り替えることに。
こういうときの私なりの緊急対処法は、トイレットペーパーを多めに巻き取って下着に挟むこと。ナプキンほどの吸水性はないのでこまめにトイレへ行く必要がありますが、このような状況では仕方ありません。
軽くため息をついて洗面台に行くと、先ほど目についた小箱に「ご自由にお使いください」の文字があることを発見。気になって開けてみると……なんとそこには生理用ナプキンが!
日本の未来に期待!
少し前にニュースで「生理用のナプキンの無償提供が広がっている」と聞いたことがありましたが、まさか自分の職場にこんなにタイミングよく設置されているとは思わず、びっくりしました。その後、ありがたく小箱から生理用ナプキンをいただき、なんだか少し救われた気持ちで1日をスタートすることができました。
とはいえ、私も開けてみるまでは小箱の正体がわからなかったほど。まだまだ日本の社会では、無償の生理用品の提供はマイナーなものですが、これからどんどん取り組みが広がっていくといいな……と感じた出来事でした。
この一件以来、生理用品にかかる費用が気になって調べてみると、数年単位で換算するとなかなか大きな金額になることがわかりました。自分のお金で稼いでいる大人の私でもそう思うのだから、学生たちの中にはもっと苦労している子もいるかもしれません。私のようにとっさのハプニングで救われる人はもちろん、経済的な理由で生理用品を入手するのが困難な方が1人でも減ることを祈るばかりです。
著者/杉野 ひまわり
イラスト/sawawa
監修/助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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