私から彼を略奪した女と再会
日曜日に仕事があった私。仕事で外回りをしていたとき、元彼を奪った大学時代の同級生と遭遇しました。「休みの日なのに地味な格好(笑)」——そう言う彼女はとてもかわいらしい格好をしています。どうしたのか聞くと、最近できた医者の彼氏とのデートに行く途中なのだと言います。
その言葉に私は驚いてしまいました。なぜなら、私から奪った彼と結婚したと思っていたからです。私から略奪した際、「彼と私は運命の赤い糸で結ばれているの」とまで言っていた彼女。まさか別れていたなんて。
興味から「なんで別れたの?」と聞くと……。
「大学のときは大手企業に入社して将来高年収になると思っていたし、ミスコン優勝者の私の彼氏にふさわしいと思っていたの」「だけど、初任給も思ったより低いし、ボーナスも期待していたほどじゃなくて別れた」と、彼女はあっさり。
より戻しちゃえば?協力してあげるよ?w
すると、彼女は半笑いで言います。「もうあんなヤツ興味ないし、よりを戻しちゃえば? 協力してあげるよ」と。
彼女のありえない言動は怒りを通り越して呆れてしまうほどです。私を裏切った彼とよりを戻すつもりなんてありません。それに……。
「私は結婚しているし、私だってあんな元彼に興味はない」。
そう、彼女に略奪され、彼から裏切られたあと、どん底まで落ち込んだ私でしたが、なんとか立ち直り、今の夫と出会うことができたのです。
私が結婚していると知った彼女は、余裕たっぷりだった表情を一変。
「は……? なんで私より先に結婚しているのよ」「どうせ低レベルよね、彼氏を略奪されるような女の旦那なんて。車だって持ってないんじゃない?」
怒りで体を震わせながら言う彼女。どうやら、私が「結婚している」ということが気に食わなかったようです。
「そうね、彼も私も車を持っていないわ。住んでいるマンションが駅直結だから必要なくて」。
そう答えると、彼女は悔しそうな表情をしながら去っていきました。
「あんたの旦那をよこせ」
翌日、彼女から連絡が届きました。
「あんたの旦那、会社経営者だったのね!? しかも年収1億もあっていうウワサじゃない!」と。その通りですが、よく調べたな…というのが正直な感想でした。
「社長夫人なのに、なんで日曜日も働いているのよ?」。そう聞かれたため「私は家事も苦手だし、仕事も好きだから働いているの」と答えると、まさかのメッセージが。
「だったら私が専業主婦になってあげる。今すぐ旦那を私によこしなさい!」。
……え? 私の夫が社長だとわかった途端、この態度? 私は理解ができませんでした。そのため「夫を譲るなんて、そんなことするわけないでしょう」とだけ返しました。
そんなことするわけない。できるわけもない。そう思っていたのですが、でもなんだか嫌な予感がするのです。何せ、彼女は私の元彼を奪ったことがあるのですから……。
1カ月後…嫌な予感は的中
1カ月後、私は夫から離婚届を渡されました。しかも彼は同級生が記入済みの婚姻届まで持って……。
すぐに彼女から「略奪成功♡」と連絡がきました。夫からは「俺には、彼女のおなかの子の父親になる義務がある」と言われました。どうやら夫は彼女を妊娠させたようです。
私は彼女にも夫にも呆れて言葉がでません。そして浮気夫との結婚生活が今後も続けられるわけがありません。
「もちろん、離婚してあなたに譲ってあげるわ」。
そう言うと、「年収1億の社長、もーらい♡」と勝ち誇ったようなメッセージが。……どうやら彼女は元夫からは何も聞いていないようです。
そこで、私は彼女に元夫の現状を告げることにしました。
勘違い女の末路
「社長って誰のこと? 彼の会社は今月始めに倒産したのよ」。
そう、実は元夫はいわゆる跡取り息子で、親の会社を継いだものの経営の勉強も追いついておらず、結果、大赤字となり会社を倒産させることとなったのです。彼女が必死に調べたときの元夫の会社の業績は、会社の人たちが頑張った結果で、一番売り上げのよかった時期の年収でした。
会社の調子がよくなったのはいいものの、このときを機に、夫は変わってしまったように思います。お金づかいは荒くなり、私のことを見下すことも多くなったのです。それでも、私は彼に寄り添い、何とかこの一難を乗り越えたいと思っていました。ただ、そんなとき、略奪女が元夫とコンタクトを取り、2人は浮気関係に……。彼のことは応援していたので倒産は残念ですが、そもそも不倫するような夫はこちらから願い下げです。
しかし、その事実を告げると彼女は慌てて、「そ、そんなこと聞いていないし、そんな男と結婚なんてしないわ!」と言いますが、元夫からは「婚姻届を出してきた」という意気揚々とした連絡が届いていました。
元夫は元夫で、略奪女から「あなたのためなら、家のこともなんでもやってあげたい」と言われて、彼女には「財力がある」と思っていたようです。本当のことを知り、「こんなことなら結婚するんじゃなかった」と焦っていましたが、離婚した私にはもう関係のないことです。
私は慰謝料と財産分与の件だけ伝えて元夫との連絡を区切りました。今は2人で必死に働いているようです。
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