私に暴言を吐く彼
まだ数回目のデート中でした。いきなり彼に、「うちの学校にスタイルのいい美人がいてさ~! 彼女と並ぶと俺、恋人同士みたいだって」と言われたのです。
彼は、キレイな顔立ちをしたその子とのツーショット写真まで見せてきました。付き合っている相手に嬉々としてこんなことを言われ、どう反応したら良いのか私は困惑してしまいました。
さらに数日後のデート中、彼は「俺、お前と一緒にいると恥ずかしい」と発言。驚いた私が何も言えずにいると、「お前って、汚れた鏡餅みたいで連れて歩きたくない」と続けたのです。
さすがに頭にきた私は、「それはあまりにもひどい! 人としてありえない発言だよ!」と怒りましたが、彼には響かない様子。
「言われたくなけりゃ、痩せるとか努力しろよ。超有名私立大学に通うハイスペックな俺に釣り合うようにさ」
その後も外見やスペックで私を否定し続ける彼。堪忍袋の緒が切れた私が別れを切り出すと、「鏡餅のくせに、俺のことをふるなんて生意気だ!」と逆ギレし、結局それっきりになってしまいました。
数週間後、例の同じ大学の美人に彼が告白したというウワサを聞きました。しかも、振られたのだとか……。
合コンに誘われ…
初めての彼氏にコテンパンにけなされたことで、私は軽い男性不信に陥りました。男の人と少人数で話すのが怖くて、大学卒業後には女性が多い化粧品会社に就職。ずっとシングルでいたある日のこと、職場の先輩から、合コンの数合わせに来てくれと急きょ頼まれたのです。
最初は断ったものの、「取引先の部長も来るらしくて、幹事としては頭数をそろえないといけないの!」と懇願され行くことに。
例の部長さんは、背が高くて清潔感のあるイケメン。「あれはモテるわ」と他人事のように分析していたときです。相手方のメンツの中に、見覚えのある顔が!
そう。それはなんと、大学時代の元カレ。あんなヤツとこんなところで再会だなんて、なんという運命のいたずらでしょう……。
私に気づかない元カレ
元カレから一番遠い席にこっそり座ろうとすると、彼は私の隣に勝手に座り、「君かわいいね! 一目惚れしちゃいそう~」と話しかけてきたのです。まさか、私のことに気づいていない?
「俺は、超有名私立大学を出ているエリートで、いわゆるハイスペック男子なんだけど」
彼は、聞いてもいないのに自分のスペックがいかに高いかを、ベラベラと話し始めました。
実は私、この3年で15kgのダイエットに成功。髪型も変え、エステにも通っています。化粧品会社に勤めているのでスキンケアやメイクについてもかなり勉強しました。学生時代の私しか知らない彼が気づかないのも、不思議ではありません。
あのころの恨みを晴らす機会は、今しかない! そう決意した私は、おもむろに口を開きました。
「スペックよりまず中身を磨く努力をしたらどうですか? 聞いてもいない自慢話は結構です」
まさかの人物も登場!
すると元カレは、みんなのいる前で私に向かって激怒。「こ、こんのぉ!」と、つかみかかりそうな勢いだったので、私は思わず目をつぶり、肩をすくめました。
そのときです。突然、あのさわやかイケメンの部長さんがやってきて、私をかばってくれたのです!
「わが社の社員が申し訳ありません。君は何をしようとしたんだ? 人としてありえない行為だし、彼女は取引先の方でもあるんだぞ!」
さらにどこからか、鬼の形相をした女性も登場。それはなんと、元カレの婚約者でした。
「アンタって人は! 婚約して同棲までしているのに、内緒で合コンに参加して女性を口説くなんてサイテー! いろいろ怪しかったから調べてみれば、浮気の証拠だらけ。もちろん婚約は破棄、慰謝料ももらうから!」
隣を見ると、泣いてうずくまる元カレの情けない姿……。私はその彼に言ってやりました。
「覚えている? 昔あなたに、『汚い鏡餅を連れて歩いてるみたいで恥ずかしい』って言われたっけ。私だけじゃなく、ことごとく女性をバカにしてきたのね。自業自得よ」
その後、彼は婚約者から慰謝料を請求されたよう。大恥をさらしながらも会社を辞めるわけにもいかず、肩身の狭い思いをしながら働き続けているそうです。
私はというと……なんとあの部長さんから連絡があり、今度2人で会うことに。あのとき私を守ってくれたので、怖いとは思いません。これは、新たな恋の予感!? 今の私の毎日は充実そのものです。
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