巻き込まないで!
私は小学1年生の息子と夫の3人家族。義父母は他県に住んでいましたが、定期的に義実家へ帰省していました。ある日、夫宛てに義母からビデオ電話があり、私もそばで話を聞くことに。義母はあっけらかんとした調子で「私たち離婚したの」と言います。夫は、両親があまり仲良くないことを察していたようで、「そっか……」とだけ返事をしていました。
義父母が離婚してしばらくしたある日、義実家にひとりで暮らしている義母を訪ねたときのこと。義母が「ひとり暮らしになって、これからお金に困りそうなの。月10万円くらい援助してくれない?」と言ってきます。義母はパートで働いていますが、それだけでは暮らしていくのが大変だと言います。お世話になった義母の助けになりたい気持ちはあるものの、月10万円はわが家にとって安い金額ではありません。それに、義母は後先考えずに衝動買いをするタイプのため、余計に躊躇してしまいます。私は戸惑い、「子どもにもこれからお金がかかってくるので、そんなに援助はできません……」と正直に義母へ話します。すると義母は「なによ、冷たいわね!」と不機嫌に。義母の態度に私がオロオロしていると、夫がリビングに投げ出されていた義母のカバンを拾い上げ「このカバン……新品のブランド品だよね? 本当に金銭的につらいんだったらできる限りの援助はしたいと思う。でもまずは母さんのお金の使い方を見直してほしい」とズバッと言いました。
義母は息子に言われたこともあり、「そ、そうね……」と引き下がります。そして、ブランド品を買うことをやめ、今持っているものも売りに出せるものは出すなど行動してくれるように。結局月10万円の援助の話はなくなりましたが、ネットで購入した食材を義母に送るなど、お金を渡す以外の方法でたまに援助を行っています。
援助の話をされたときは戸惑いを隠せなかった私。私と夫が歳をとったときに、子どもに同じ気持ちにさせないよう今のうちから貯金をしていかないといけないと思った出来事でした。
作画/ yoichigo
著者:山川みさ
やんちゃな小学1年生の息子に翻弄されながら過ごす毎日。ストレス発散は子どもが寝たあとの晩酌。