トリートメントが減っている…!?
そんなある日、トリートメントの減りが早いことに気がつきました。高級なので、夫や子どもたちには使わないように言っています。
よくよく考えると、トリートメントが極端に減っているのはママ友が遊びにきた日……。でも、幼稚園のすぐそばに住んでいるわが家には、たくさんのママ友が遊びにくるので、特定はできません。
悩み続けていたある日、ママ友の1人・サナエさんから連絡がありました。どうやら、彼女の家でも物の紛失が続いているようです。
サナエさんにもこだわりがあって、トイレットペーパーは肌触りの良いちょっと高価なものを使用しています。そのトイレットペーパーがいつも以上に減っているのだとか……。
私がトリートメントの件を伝えると「やっぱり……」と言うサナエさん。一緒に犯人を探すことにしました。
泥棒ママ友捕獲作戦
じっくり振り返ると、あるママ友が犯人として浮上。それは高級トリートメントの話を聞いて「金持ち自慢!?」と嫌味を言ったマナさんでした。
しかし証拠がありません。疑いを持った以上、今後家に入れたくありませんが、他のママ友の手前、彼女だけ追い返すこともできません。
その後もマナさんが遊びにくるたびに、私の大切なトリートメントはどんどん減っていきました。しかし現場を押さえることはできないまま……。
空になったボトルを見て悲しくなった私は、とある作戦の決行を決めました。
泥棒ママ友に罰を
ある夜、マナさんが怒鳴り込んできました。マナさんはお風呂あがりなのか髪の毛が濡れ、独特の生臭いにおいを漂わせています。また、マナさん自慢のきれいな金髪は、まだらな黒に染まっていました。
「トリートメントをすり替えたでしょ! いつものと違うじゃない」とマナさん。あまりの怒りとパニックで、自分から罪を告白しています。
実は、空のトリートメントボトルに入れておいたのは、天然素材の染料です。髪の毛にはいいと評判ですが、においは強烈! 私は思わず笑ってしまいました。
トリートメントを盗んだワケ
私はマナさんに、何の断りもなく人の家のものを持っていくのは窃盗にあたると説明。警察へ届けると告げた直後、警察が到着しました。
あまりの騒ぎだったため、夫は私たちの様子を部屋から見守っていたようです。私たちの会話を録音し、警察に通報してくれたのでした。
警察で取り調べを受けた結果、彼女には相当な件数の余罪が発覚したそうです。高級トイレットペーパー、こだわりの食材、デパコスなど、盗んだものはそれぞれですが、どれも自分よりいい生活をしているのが許せなかったのだとか……。
ママ友に泥棒がいたと思うと残念ですが、私たちの毎日は平和になりました。気にせず友だちを家に招けるのは、ストレスフリー。マナさんにはしっかり罪を償ってほしいと願います。
誰にでも、少しいいものをチョイスするこだわりはあるでしょう。羨ましくなる気持ちはわからなくもないですが、盗んでまで使うのはまた別の話。人と比べて不満を抱くのではなく、自分なりの幸せな生活を見つけていきたいですね。