娘はお友だちが多く保育園が大好きなのですが、私はママ友・A子が苦手。A子はとても無神経で、シングルマザーである私を見下し、自分の裕福な家庭をいつも自慢してくるのです……。
夏祭りの保護者会でも金持ち自慢
夏祭りの準備で保護者会が開かれることになり、A子と久しぶりに顔を合わせました。A子は保護者会でも自慢話ばかり。結局保護者会では、夏祭り当日子どもたちはそれぞれ浴衣を着て来るということで話がまとまりました。
そこで私は、母が昔私に作ってくれたように、娘にも手作りの浴衣を作ることにしました。
娘へ手作り浴衣をプレゼント
母に教えてもらいながら一緒に浴衣作りに取り組み、数日徹夜してなんとか完成! 浴衣をプレゼントしたときの娘の喜びようは、何ものにも代えがたいものでした。
そして保育園の夏祭り当日。「ママがおばあちゃんに教えてもらって、作ってくれた浴衣なの♪」と笑顔いっぱいで周囲に話す娘。
しかし、その幸せも一瞬で冷めるようなA子さんの言葉が飛び出しました。
「えぇ~! 手作りの浴衣!? さすが貧乏人! お金がなくて手作りしなきゃならないなんて可哀想ねぇ」とひどい言葉を投げつけ、さらに「私の娘の浴衣は義母が用意してくれたもの。とってもお金持ちだし、ハイブランドの浴衣に決まってるわ!」と高笑いしました。
意外な真実の発覚
しかし、娘は落ち着いて「ママは寝る間も惜しんでこの浴衣を作ってくれたんだよ。私はこの浴衣を気に入っているの」と堂々と答えました。
するとその時、意外な展開が! 私の母と、A子の義母が仲良く話しながら登場したのです。娘は2人の関係を知っていたようで、驚いているA子に「おばさん、もしかして知らないの?」と。
私の母と、A子の義母は昔からの友だちで、実はA子の義母も、私の母に教えてもらって孫の浴衣を手作りしたとのことです。
事実を知ったA子は……
A子は自分の娘の浴衣がハイブランドのものではないと知り、顔を赤らめました。そんな彼女に、私の母と義母は「A子さん、お金だけがすべてじゃないのよ。お金では買えない価値もあるの」とやさしく言葉をかけます。
その言葉にA子も考えを改めたようで、自慢話もしなくなっていきました。
私と娘、そしてA子にとって、その日はただの夏祭りの1日ではなく、心に残る特別な経験となりました。