炎天下でのあいさつ回りを提案する組長
引っ越し先の両隣の家にあいさつを済ませたあと、町内会の組長のところへもあいさつをしに行きました。組長は年配の女性で、やさしく対応してくれて私はひと安心。しかし、組長が後日朝方にわが家を訪ねてきます。そしてなんと、両隣だけではなく町内会の20軒以上の全員の家に、1軒1軒あいさつ回りに行こうというのです! その日は真夏日で、夫は仕事で不在。まだ幼い娘を連れてあいさつ回りは大変だと思いながらも、今後の近所付き合いのことも考え、組長と共にあいさつ回りに行くことに。
実際に1軒ずつ回っていくと、あいさつ回りというよりは組長と近所の方との世間話に付き合わされている状態……。30分以上長話が続くときもあり、炎天下で抱っこひもをしたまま立ちっぱなし、歩きっぱなし。小型扇風機を当てたり、濡れたタオルで拭いてあげたりしていましたが娘も泣きはじめ、限界が来た私は一度家に帰って授乳することに。
しかし組長はその後もすぐ自宅を訪ねてきて、「さあ! まだまだ行くわよ!」とあいさつ回りの続き……。昼食を食べる暇もなく夕方にさしかかろうとしていました。組長は相変わらず「さぁさぁ早く歩いて!」とやる気です。しかし近所のひとりの方がその様子を見ていて、組長にスパッとひと言。「組長さん! 小さい赤ちゃんがいるのにそんなに連れ回したらかわいそうよ! 新しく近所に仲間入りした子をいじめないであげて!」と言ってくれたのです。組長は「いじめてるつもりはなかったのよ……」と言い気まずそうにします。そして「今日はここで終わろう……」と言ってくれ、私はその場で無事解放されたのでした。一度娘の授乳タイムで帰宅した以外はずっと外にいた状態でしたが、幸い私も娘も体調を崩すことはなかったので、ひと安心。
残りのあいさつ回りには、後日ひとりで伺いました。組長は専業主婦歴が長く、家にいる時間が長く外で人としゃべりたくて仕方なかったとのこと。「この前は長い時間あいさつ回りをさせてしまってごめんなさいね……」と謝ってくれたこともあり、今では近所で出会うと世間話にたまに参加して、仲良くしています。しかし、娘や私自身の体調が第一優先。今後同じような事が起きたときは、きちんと断ることも大切だと感じた出来事です。
著者:沢田かほ/20代・主婦。イヤイヤ期真っ最中の2歳の娘を育てるママ。初めての育児に毎日奮闘中。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年6月)