「実は私、離婚したんだよね!」と突然連絡をしてきた幼なじみ。この幼なじみは、私の元夫を略奪して結婚したのです……。
元夫を略奪した幼なじみから突然の連絡
「社内浮気がバレて2人そろって会社をクビになったのが運の尽きだったのかも?」「愛だけでごはんは食べていけないって本当だね。思ってた結婚生活とは違いすぎて捨ててやったわ!」と突然の電話で愚痴る幼なじみ。
ため息をつきながら、私は「で?何の用?」と聞きました。すると、幼なじみは「弁護士さんと再婚したんでしょ?自分だけいい男を捕まえたからって、さっきから随分な塩対応じゃないの」と返事が。
「うらやましいなぁ~~~」と繰り返す幼なじみに呆れた私は、「あんたが私の元夫と離婚しても、昔のことを水に流す気なんてさらさらないからね」「もう二度と私に関わらないで!」と言って電話を切りました。
幼なじみからの大事な話とは…?
2カ月後――。
「大事な話があるんだけど、今大丈夫?」「実はあんたに謝らないといけないことができちゃって!」と再び連絡してきた幼なじみ。二度と関わってくるな、と言ったのに……。
「実は私、妊娠しちゃったの!」「おなかの子どもの父親、あんたの旦那さんなんだよね!」
よくもまぁ、節操もなく……。幼なじみの夫を一度ならず二度も奪っておいて、さらには妊娠自慢だなんて……。
私が突然黙ったので、ショックを受けていると思ったのでしょう。幼なじみは畳みかけてきました。
「こんな簡単に旦那さんの子妊娠できるなんてねw」
「あんたの分まで幸せになるからまた離婚よろしく!」
「有難う!これで離婚できるよ」
「え?」
真実を知らなかった幼なじみの哀れな末路
実は、今の夫との離婚を考えていた私。今の夫は外面はよいものの、とんでもなく亭主関白な人間で、私は日々耐え忍んでいたのです。結婚前はとても素敵な人に見えていただけに、結婚して本性を知ってからは地獄のような毎日でした。
直接暴力を奮われることはなかったものの、気に入らないことがあれば物に当たったり、大きな音を立てたりする今の夫。もし物ではなく、自分に矛先が向かったら……?と想像して、眠れないこともしばしばありました。しかも、離婚をしたいと言っても弁護士の肩書を振りかざし、なかなか応じてくれなかったのです。
「でも年収すごいんでしょ!私だったらちょっとやそっとの亭主関白くらいで離婚したりしないわ!」と金に目が眩んでいる幼なじみに、私は「がんばってね」とだけ言って電話を切りました。
その後――。
私の再婚相手と幼なじみはそのまま結婚。しかし、幼なじみは再婚相手の亭主関白っぷりに2週間も経たずに音を上げたそうで、そのまま自分の元夫のところへ帰ってしましました。元夫の前ではおなかの子どもは「あなたの子どもよ」と偽っていたそうで、ベビー用品を買いに行った先で再婚相手と元夫が鉢合わせ。とんでもない修羅場に発展し、幼なじみは双方から慰謝料を請求されてしまったそう。
私の再婚相手だった弁護士である元夫も、「浮気相手を妊娠させた男」というレッテルが貼られ、仕事が激減しているそうです。
私は長年の悪縁からようやく解放されたので、ちょっと長めの船旅に出ました。これからはきっと良縁に恵まれると信じて、今は羽を伸ばしています。