広がり続ける赤みとただれ
少し汗ばむ陽気になっていた5月のことでした。いつものように仕事をしていると、ブラジャーの肩ひもが当たる左の肩甲骨周辺にかゆみを感じました。少しかいてみてもかゆみが解消されなかったので、洗面所に行って服をめくってみると、1cmくらいの赤みがポツンとできていました。
「虫にでも刺されたのかな?」と思ってそのまま放置していましたが、その後もずっとかゆみが気になって、仕事に集中できませんでした。赤みは日に日に大きくなっていき、肩甲骨周辺以外にも体中のさまざまな箇所にも出るように……。背中も足も腕もかゆくて、不快感はMAX!
かゆみのせいで、不眠にもなりかけました。どうにかしたいと思い、ネットで調べた方法をいろいろ試してみるものの……まったく改善されません。
家族からは「早く病院に行ったら?」と言われたのですが、私は皮膚科を受診するのは絶対に嫌だったので病院には行かず……。というのも以前皮膚科を受診したときに、医師からぞんざいに扱われた経験があったからです。
そのときの私は、唇にブツブツや汁が繰り返し出る症状に悩んでいました。地元でも有名なクリニックをいくつも受診しましたが、どこを受診しても症状は改善されませんでした。
そんな中、最後に受診した近所のクリニックで、決定的な出来事が起こりました。「いろんな病院を受診しても治らなくて困っている」とこれまでの経緯を含め相談したのですが、医師は病名も告げず「あなたの症状は一生治りません。一生化粧もしないほうがいいです」とだけ言い放つという、あり得ないくらい雑な診察をされたのです。
私はこのときの扱いにショックを受け、「もう二度と皮膚科は受診しない」と自分の中で決めていました。今回の症状にも困ってはいましたが、前回の経験がトラウマになり、新しくクリニックを探す気もありませんでした。
自己対処をしていたものの…
しかし、症状は日増しに広がる一方。かゆみによってイライラしてしまい、家族にも当たってしまうようになっていました。
このままではよくないとは思いつつ、それでも皮膚科を受診したくなかったので、ネットで情報収集をして自己流の対処方法でを治すことを決意。私の症状にぴったり当てはまる情報がなかったため、似ている症状の人がおこなっているスキンケアをいくつか試してみました。
実際に試したこととしては、かくのを我慢する、肌の保湿をする、ビタミンDのサプリを飲む、患部を清潔にするなどでした。いろいろ試してみましたが、症状が改善されることはありませんでした。
意を決して皮膚科を受診
このままではいけないと思い、とうとう意を決して皮膚科を受診することに。評判のいい皮膚科をネットで調べあげ、車で50分以上もかかる病院に向かいました。ドキドキしながら診察室に入りましたが、その病院の先生は丁寧に話を聞き取ってくれたので少しホッとしました。そして、診察の結果告げられた病名は、なんと「金属アレルギー」!
医師からは「金属アレルギーは金具が当たる部分に症状が出ます」と言われました。どうやら、ブラジャーや服に付いている金具が原因で、アレルギー症状を発症していたようです。
その後、ステロイドの塗り薬を処方され帰宅。正直なところ、「本当に塗り薬で治るのだろうか」 と半信半疑でしたが、薬を1日2回塗り続けていくと、なんとわずか数日で症状が改善! かゆみが治まったおかげで、久しぶりに安眠できました。
しかし、喜んだのもつかの間。油断するとすぐに症状が再発してしまいました。特にブラジャーの肩ひも周辺のかゆみが強く出ていました。診察ではブラジャーの着用は特に禁止されませんでしたが、「やっぱりブラジャーの肩紐の金具が直接肌に触れるのがダメなんだ」 と思い、肌着を着た上からブラジャーをするようにしてみました。
着方を工夫したおかげかはわかりませんが、今では症状が再発することなく、薬も使わずに過ごせています。ただし、長引いた湿疹が色素沈着を起こし、かゆみがあった部分には茶色い痕が残ってしまいました……。
まとめ
あれほどかたくなに受診拒否をしていた私ですが、結果的には病院を受診してよかったと思っています。ただ、色素沈着を起こしてしまった部分もあるので「もっと早くに受診すればよかった……」 という後悔もあります。今回の件があり、病院によって医師の個性はさまざまだけど、諦めずに専門の人に相談することが改善の近道だと改めて感じました。
私は肌トラブルが起きやすい体質のようなので、今後は身に付ける物に気を付けながら、そして適度に病院を頼ることもしながら、うまく生活していきたいと思っています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:茨木アヤコ/30代女性。元教員。今はwebライター兼1児の母。仕事は執筆、趣味も執筆。おもしろく、読みやすい体験談をお届けできるよう心がけている。
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※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年7月)
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