突然の息子の姿にパニック!
それは普段通り過ごしていたある日のことでした。夕食を食べ終わると、おもちゃで遊び出す息子。いつも通りの光景だと思っていたのですが、次の瞬間、息子は白目をむき、口から泡を出しているではありませんか!
さらに、からだがガクガクと震え、けいれんが始まったのです。
保育士という職業柄、子どものけいれんについて知識はありましたし、動画などで勉強していたこともありました。しかし、いざ自分の息子がけいれんを起こすと、パニックに。わが子がこのまま死んでしまうのではないかと、気が気でなくなってしまったのです。
なんとか自分を落ち着かせながら、時計に目をやりました。5分以上けいれんが続いたら救急車を呼ぼうと思っていましたが、実際は5分も待てずに119番に電話していました。電話は途中からスピーカーにして、救急隊員さんの指示に従うのに無我夢中だったように思います。頭の片隅には「動画撮影しなければ」と考える自分もいたのですが、実際に行動には移せませんでした。
その後、熱性けいれんという診断を受け、点滴を打って帰宅。普段どおりの姿にほっとして一気に体の力が抜けました。今回の出来事で、いくら知識があっても、いざというときに生かせなければ意味がないことを痛感しました。それからは万が一のときに備えて、日ごろから脳内でしっかりシミュレーションしておくようにしています。
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子どもが白目をむいて体を震わせていたら驚き、心配になってしまいますよね。日本小児神経学会のHPによると、子どものけいれんの原因はさまざまで、熱性けいれんの場合、熱の上がり際に多く発症するのだそう。ほとんどの熱性けいれんは5分以内に自然に止まるので、慌てずに、子どもがけがをしないよう、安全な場所に寝かせたり、吐いたときに息がつまらないよう体を横向きにしたりすることが大切なのだとか。
5分以上続くようであれば、救急車などで病院に搬送することがすすめられ、また初めての熱性けいれんの場合は、救急外来などの医療機関を受診すると良いそうです。受診の際は動画で子どもの様子を撮影しておくと役に立つことがあるのだそう。判断に迷ったら、かかりつけの小児科または小児救急電話相談(#8000)に相談しましょう。
子どものけいれんについて、知識と理解を深めておき、起こったときにできるだけ冷静に対処できるよう心がけたいですね。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:ひこたつ/40代女性/3人の娘たちと末っ子の息子の4児の母。保育士歴6年。
イラスト:はたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年7月)