最近足腰を悪くしてしまった義母。義妹は家のことを一切しないようで、私たち夫婦は通いで義母の身の回りのことを手伝っていました。
しかし、先日義母は転んで足首を骨折。私たちは義母の面倒を見るために同居を決めたのですが、義妹は「安月給で生活に困っている兄夫婦が転がり込んできた」と思い込んでいるようで……?
自称エリートの暮らしぶり
大企業勤めであることを鼻にかけている義妹。前々から私とはそりが合いませんでした。
義母が足首を骨折してもなお、「両手が動くなら問題ないでしょ」と家事すべてを押し付けていた義妹。夫が苦言を呈しても、「お母さんのボケ防止のためよ」と言って聞きません。
さらには、義母が「出かけたい」「旅行したい」と言っても、義妹は「私のごはんはどうするのよ!」と義母を怒鳴りつける始末。そんな状態だったからこそ、私たちは義実家での同居を決めたのです。
同居を始めた直後も、義妹は「私は仕事が忙しいから、お母さんの面倒なんて見れないわ」「プロジェクトリーダーを任される私が休むと、会社に大損害が出るんだから」と言って、一切家のことはしませんでした。
夫も昔から義妹に「どんくさい」と見下されていたようで、嫌な思いをしてきたようです。義妹の態度を謝る夫と義母に「あなたたちのせいじゃないですから」と言いつつ、義妹に何も言われない完璧な同居嫁を目指そうと決意したのでした。
エリート義妹の高笑い
同居開始から2カ月後――。
義妹はなんだかんだ私にちょっかいをかけてきました。「私に残り物を食べさせるなんて!」「仕事で疲れてるんだから、もっとおいしそうなものを用意しておきなさいよ!」など、事あるごとに私をこき使おうとするのです。
その日も、食べ物が残り物のおかずとおにぎりしかないことに不満を漏らしていた義妹。いつものようにいろいろ言ってくるかと身構えたのですが、その日、義妹はにやりと笑って、とある紙を見せながらこう言ったのです。
「お義姉さんの給与明細見たけど、月給10万?!w」
「家事もろくにできないならせめて稼いできてくれる?」
「家に月20万いれてるけど」
「え?」
義妹が持っていたのは、私の給料明細。リビングに落としてしまっていたのを、義妹が見つけたようです。
しかし、それは私の副業の給料明細なのです。
「そんなこと言ったって、本業もたいしてもらっていないんでしょ?副業しなきゃいけないくらいなんだし!」「私は月収50万もあるエリートなんだから、私の言うことを聞きなさい!」と食ってかかってきた義妹。
私は淡々と、「本業では月収70万、それに加えてその副業で月10万稼いでるから、合計80万の月収があるのよ」「あなたが馬鹿にしている夫も、私と同じくらいもらっているわ」「ボーナスを入れれば……世帯年収は約2000万ってところね」と告げました。
義母に一喝された義妹の末路
義妹はプライドを傷つけられたようで、「でも、そんなに収入があるなら副業なんてするはずないでしょう!」と言ってきました。
そう、本来なら副業をする必要はありません。しかし、私はもともと接客業や体を動かすことが好きだったので、副業の居酒屋パートがいい息抜きになっていたのです。
「私よりちょっと稼いでるからって調子に乗るな!」「要はパートできるくらい仕事が暇ってことでしょ!」「あんたたちの仕事よりも私の仕事の方がすごいんだから!しょっちゅう徹夜で仕事するくらい忙しいんだから!」と義妹。
「いい加減にしなさい!」
義妹を一喝したのは、義母でした。
「もう本当に恥ずかしい娘だわ」「見ていて顔から火が出そうなくらいよ」「今日なんて、仕事を休んでまで私の通院に付き添ってくれたお嫁さんに対して噛みついて……本当に申し訳ないわ……」と、杖をつき、私に深々と頭を下げる義母。
義母によると、義妹は小さいころから賢くて成績優秀だったそう。しかし、それをひけらかして周りを見下した言動は、いくら注意をしても治らなかったのだそうです。
「仕事や稼ぎのことを周りに威張り散らして……そのくせ家のことは何もしてくれない」「母親の私がどんなに困っていても、仕事を理由に面倒ごとから逃げてばかり」「今まで家に1円も入れたことないくせに、よく兄夫婦に貧乏人だとか言えたわね」と義母。
義母も義妹との生活に限界を感じていたのでしょう。その後、義母は義妹を家から追い出すことに決めたのです。
その後――。
義実家から追い出された義妹は、「私はエリートにふさわしい部屋に住まないと!」と言って、なんと初の一人暮らしでタワマンに引っ越し。しかし、収入のほとんどが家賃に消えてしまうとか……。
足首を骨折してからふさぎ込んでいた義母ですが、回復とともに積極的にお出かけするようになりました。外出に私を誘ってくれることも増えて、私もうれしいです。今は義母と夫、私の3人で同居生活を心から楽しんでいます。
【取材時期:2024年8月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。