妻が選んだ寿司屋は…
1年目の結婚記念日を迎え、私たち夫婦はちょっぴり奮発して高級寿司屋へ行くことに。しかし、妻が選んだ寿司屋は、僕にとって嫌な思い出があるお店でした……。
かつて僕が両親と一緒に食事をしに行ったときのことです。事前に予約して家族でお店へ。しかし、大将はなかなか僕たちを席に座らせてくれません。しかも、予約せず入ってきた裕福そうな夫婦を見た途端、「こちらのお席へどうぞ」と僕たち一家が座るはずの席に通してしまったのです。
そして僕たちは、「お前らが座る席はない」と店から追い出されました。さらに、「うちは高級寿司屋なんだよ! お前らみたいな貧乏人が来るところじゃない」と暴言を吐く大将。そう、この寿司屋は見た目で客を選別する店だったのです。
恐れていたことが起きた!
一方、そんな大将の本性など知る由もない妻。前から行ってみたかった店だといい、僕は嫌な思い出を妻に話すことなく、予約をしました。そして、結婚記念日当日を迎えます。
この日はたまたま愛車を修理に出していたため、農業を営む義父の軽トラでお店に向かった僕たち。ところが、いざ入店しようとすると、大将から拒否されてしまいました。どうやら大将は、相変わらず客を選別している様子。
僕と妻を軽蔑するかのような表情で、「軽トラで来るような客は入店できません」「今日は全メニュー品切れ。貧乏人はお帰りくださ〜い」と高圧的な態度をとってきます。苦い記憶がよみがえる僕ですが、妻を守るために必死に対抗。しかしそのとき、妻がとある行動を取るのです。
妻が呼び出したのは!?
大将のひどい言葉に怒り心頭の妻は、「もういいわよあなた。この寿司屋……終わったね」とひと言。彼女が完全に怒っていることを察した僕は、2人で軽トラに戻ります。助手席に座った途端、妻はなにやらスマホを操作し、誰かを呼び出したよう。
妻が呼び出したのは義両親でした。彼らを連れて高級寿司屋に戻った妻と僕に対し、やはり大将は「帰れ! あんたらに用意できる席なんてない!」と失礼な対応を続けます。妻は、この様子を店の外で見ていた義両親に「聞いた? ここの大将こんな感じなの」と声をかけました。それに気づいた大将は、「えっ!?」と焦り始めます。
実は、義両親はこの寿司屋に長年通っており、農業以外の事業も手掛ける大地主なのです。「実は私、2人の娘です」と明かす妻に、大将はしどろもどろに言い訳。義両親は今回の出来事にすっかり激怒し、「娘夫婦が追い返されたことを知り合い全員に話す」と宣言しました。
客を選別する寿司屋の末路
大将は「今日はお詫びに、タダでお寿司をサービスさせていただきます! どうかご勘弁を……!」と泣きつきます。
しかし、長年ひいきにしていた寿司屋だったこともあり、義両親の怒りは収まらず、一連の出来事について知り合いたちにきっちりと話したそう。結局、客がぐっと減ってしまい、この寿司屋は数カ月後につぶれてしまったのでした。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!