青果のプロ・船昌さんとは
2024年に創立100周年を迎えたという、株式会社船昌(100年前って、大正時代……!?)は、果物と野菜を専門とした商社です。
日本最大の青果物卸売市場である「大田市場」を拠点に、国内の青果を仕入れ、量販店への販売を手がけています。
船昌さんのYouTubeチャンネル『船昌青果店』は筆者もチェックしているのですが、これが見ごたえ抜群!
また、『Salute Kitchen(サルーテキッチン)』というサイトでは、美しい写真と共に、旬の野菜や果物の情報とそれを使ったオリジナルのレシピを紹介しています。
どちらも、家庭で手軽に実践できる調理テクニックや簡単レシピなど、野菜や果物に関するあらゆる情報が盛りだくさんです。
今回は、そんな船昌さんから教わった「なすの正しい保存方法」を、みなさんにもシェアさせてください!
なすの冷蔵保存の方法
まずは、冷蔵保存の方法を見ていきましょう。保存袋に入れる前に、大事なポイントがありました。
手順①水気を拭き取る
なすの水気をよく拭き取ってください。
手順②ラップで包み、保存袋に入れて野菜室へ
なすを1本ずつラップで包んだら保存袋に入れ、野菜室で保存します。たったこれだけの手間で、美味しく保存できるのですね!
なすの冷凍保存の方法
買ったなすをしばらく使わない場合は、冷凍保存が便利!ここからは、食感を損ないにくい、なすの冷凍保存方法をご紹介します。
手順①なすを切ってアク抜きをする
なすをお好みの大きさにカットし、水にさらしてアク抜きします。
手順②保存袋に入れて冷凍庫へ
水気をよく拭き取り、冷凍対応の保存袋に入れてから、冷凍庫に入れてください。
冷凍庫で数時間凍らせたものが、こちら!
シャリシャリとした氷が少しついていますが、それでもなす同士がくっつくことはなく、とても使いやすそう!!
冷凍したなすを"揚げ浸し"にして食べてみた!
気になるのは冷凍なすの食感やお味ですよね。
左:フレッシュななすをそのまま揚げたもの
中央:冷凍したなすをそのまま揚げたもの
右:冷凍したなすを自然解凍して揚げたもの
上記の条件でなすを素揚げし、揚げ浸しにしてみました。
結果としては、冷凍なすをそのまま揚げたものが、最もとろとろ!つゆの味もよく染み込んでいました。
自然解凍して揚げたものも、そこまで変わらないのですが、凍ったまま揚げたものと比べると、舌触りが若干劣っています。
色の違いをお見せしたいので、白いお皿へ移動。
左:フレッシュななすをそのまま揚げたもの
右:冷凍したなすを揚げたもの
つゆに漬け込んだ時間はほぼ同じなのですが、冷凍したなすを揚げたもの(右)は、色が若干黒っぽい……。
見栄えを重視したいときには、フレッシュななすを使った方が良いかもしれませんね!
そして、解凍した冷凍なすの水分には要注意!!!
揚げる前に水分を拭いたつもりだったのですが……それでも油がバチバチと跳ね上がりました。念には念を入れて、水気を拭き取ってください。
また、冷凍した場合も、霜をよく落とさないと油が跳ねて危険です。くれぐれも気をつけてくださいね。
冷凍したなすを"味噌汁"に入れると……?
次は、煮込んだなすを食べ比べ。今回は、なすを使った味噌汁を作ってみました。
左:フレッシュななすをそのまま煮込んだもの
中央:冷凍なすをそのまま煮込んだもの
右:冷凍なすを自然解凍して煮込んだもの
まず、フレッシュななすを煮込んだものは、無難に美味しい。なすの食感はとろとろで、普段食べているあの味です。
続いて、冷凍したなすをそのまま煮込んで味噌汁にしたものをいただきましょう。
一度冷凍して細胞壁が壊れているせいか、とろとろを超えて、とろんとろん!舌触りがシルク!筆者の中では、これが優勝です。
一度解凍してから煮込んだものは、何だかポスポスとした食感。
調べてみると、解凍時になすの水分が抜けてしまうのだそう。煮込む際にも自然解凍は避けて、凍ったまま料理した方が良さそうですね!
なすを買ったら正しく保存しよう!
今回は、船昌さんのサイト『Salute Kitchen(サルーテキッチン)』で紹介されていた、「なすの正しい保存方法」を試してみました。
野菜をストックしたいけれど、食感や風味が変わるのが気になる……という方も、正しい保存方法と、冷凍、冷蔵保存の特徴を生かした調理方法で、一度試してみてください。